まず調査と結果報告の基準を分ける
厚生労働省は、原則として工事規模・種類を問わず、改修等の対象箇所の材料を事前調査する考え方を示しています。図書と現地を調べ、資格要件に対応する調査者、必要な分析、記録を計画します。
環境省は、建築物の解体対象床面積80㎡以上、改修の請負代金100万円(税込)以上等を結果報告の対象として案内しています。分割契約の扱いも含め、対象工事全体を確認し、石綿なしと分かった場合の報告要否も区別します。
宿の設備と建材を対象範囲に落とす
客室、廊下、浴場、厨房、機械室を図面上で分け、天井・壁・床、保温、耐火、仕上げ等を調べます。増改築が重なった建物では、建築年が一つでも材料の施工時期が違う場合があるため、部位ごとに確認します。
調査時に確認できない材料は、未確認のまま「なし」としません。追加調査、分析、含有とみなす扱い等の判断を調査者・施工者と整理し、着手後に判明した場合の停止・協議・追加費用の手順を決めます。
石綿対応と一般解体を別の数量で見積もる
除去する材料の位置、面積・延長等の数量、作業空間、搬出経路、周囲の利用状況を示します。施工範囲の隔離や設備の停止、清掃、完了確認に必要な工程を含め、単に撤去一式として比較しないようにします。
一般解体では構造、階数、搬出条件、基礎・地下構造物、残置物、外構、整地を確認します。地中の未確認物等は確定した数量と分け、発見時の調査・協議と処理負担を契約に反映します。
減築では残す建物の性能を確認する
別館を切り離す場合は、耐震上の関係、エキスパンションジョイント、廊下、給排水・電気の共用を調べます。切断面を新たな外壁にする工事、残る浴場や厨房への供給、避難経路の再構成が必要かを設計します。
国土交通省の現況調査ガイドライン等を参照し、既存不適格と違反の有無、工事で適用される規定を整理します。減築すれば自動的に適法になるとせず、残存部分の状態と改修内容を建築担当等へ確認します。
分別・再資源化と営業区域の管理を組み込む
対象工事の発注者等による着工前の届出については、所在地の窓口・提出方法を確認します。見積には廃棄物の種類と処理範囲、搬出入、仮置き、工事後の記録を含め、施工会社の説明と契約を整合させます。
一部営業を残す計画では、工事区域の隔離、粉じん、騒音・振動、避難、客と工事車両の動線、供給設備の停止を確認します。営業区域との関係で施工方法が変わるため、運営側の条件を発注前に共有します。
売買は未確認リスクと負担を具体化する
売主施工なら調査・施工・処分の記録、残った部分、完了確認、引渡し時の状態を明示します。買主施工なら調査立入り、設備停止、残置物、追加発見、地中物、契約条件の見直し等を合意します。
資金計画には調査、設計、手続、撤去・処分、残す部分の復旧、再開準備を分けて入力します。補助制度を検討する場合も、対象と時期を個別要領で確認し、採択や受給を未確定のまま総負担から差し引かないようにします。
Questions & answers
よくある質問
80㎡未満なら石綿の調査は不要ですか。
いいえ。80㎡は建築物解体の結果報告基準の一つです。事前調査自体は原則として規模にかかわらず対象材料について行います。
工事を分割すれば結果報告の対象外にできますか。
同一の工事を二以上に分割して請け負う場合の扱いがあります。契約の分け方だけで判断せず、工事全体を管轄と確認します。
減築は壊す面積だけで費用を計算できますか。
残る建物の構造、防水、外壁、防火・避難、設備の再構成が必要な場合があります。解体と残存部の復旧・改修を分けて見積もります。
石綿調査の報告をすれば解体の届出は終わりですか。
建設リサイクル法等は別の制度です。対象資材・規模・工事内容に応じた届出や記録を、所在地の窓口で確認します。