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平戸・港を挟んで平戸城を望む
平戸・港を挟んで平戸城を望むPhoto: Bryanmackinnon / CC BY 4.0

HERITAGE ONSEN 100 — 97

守るべき日本の歴史・財産
名湯・秘湯遺産 厳選100撰

長崎県 / 海と断崖・火山と絶景の湯

平戸・壱岐湯ノ本温泉。
貿易港の町と、島影を待つ湯の湾へ

平戸では石の商館と菓子に海の交流の記憶が残り、壱岐の湯ノ本では入り江の夕景と湯が一日をゆるめます。二つの島を同じ温泉郷へまとめず、それぞれの港と源泉、町の道と食を訪ねる旅へ。海を眺める一泊から、湯を守り、魚と菓子をつくる人の仕事へ目を向けます。[2][3]

歴史

平戸の貿易と復元、壱岐の産湯伝承と湯を管理する計画を別々に読む。

価値

港の石の建物と菓子、湯ノ本湾の夕景と島の食が違う一泊をつくる。

未来

二市の源泉と供給、指定区域と敷地、宿と共同湯の役割を分けて受け継ぐ。

HISTORY / VALUE / THE NEXT CHAPTER

残したい風景と、
湯のある暮らし。

壱岐湯ノ本温泉・湯をたたえる浴槽
壱岐湯ノ本温泉・湯をたたえる浴槽Photo: Totti / CC BY-SA 4.0

平戸の港を歩くと、復元された石造の商館と、海へ開いた町の道が旅を迎えます。甘い菓子や魚の加工品には、人と物が行き交った背景があります。壱岐へ渡ると、湯ノ本の入り江は違う静けさを持ち、島影に沈む光と湯が休む時間をつくります。海が近い二地域でも、陸路と航路、町と湾の距離感は別です。それぞれに泊まり、腰を落ち着ける旅が似合います。

平戸の市が公表する源泉は炭酸水素塩泉、壱岐湯本の計画は塩化物泉を主な湯とします。島の景観、商館跡の史跡、復元の建物、国民保養温泉地も違う対象です。神功皇后の産湯の話は伝承として読み、子宝を約束する効能へ置き換えません。土地の歴史と源泉の資料、現在の宿と管理の仕事を分けることで、海辺の価値を次の運営へ結ぶ道筋が見えてきます。[2][3]

※本ページは地域の温泉文化・歴史遺産の解説であり、掲載写真や施設が売却案件であることを示すものではありません。

TSUNAGU独自の編集企画「名湯・秘湯遺産100撰」の第97撰です。公的な認定や順位を表すものではありません。

02 / HISTORY & MEMORY

港の交流と、湯を授かった物語

平戸にはオランダ貿易の倉庫と移転の記録、壱岐湯本には神功皇后の産湯の伝承が残ります。異なる海の歴史を一つの温泉の開湯年へそろえず、資料と復元、伝承と今の施設を別々に読みます。港の道と湯の湾を訪ねることで、旅人を迎え続ける土地の背景が見えてきます。[2][3][4][6][7]

平戸のオランダ商館は、1609年に始まる貿易の拠点でした。倉庫と調理場、宿泊の場所を整え、海を渡る品を扱いました。1639年の石造倉庫と、1641年の出島への移転は異なる節目です。現在見学する商館は、その倉庫を2011年に復元した建物です。古い石の姿を味わう時も、当時の遺構と今の資料館を分けると、町が歴史を伝える仕事が伝わります。

平戸のカスドースには、海を渡ってきた菓子の伝え方が重なります。蔦屋はカステラを卵黄と糖蜜で仕上げる製法と、伝来の諸説を紹介します。誰が何年に初めて運んだかを一つへ決めず、材料と手の仕事から海の交流を味わえる食です。港を歩いた後の小さな休憩に菓子を選ぶと、大きな交易の歴史が今の町の暮らしへ近付きます。

壱岐湯本には、神功皇后が湧く湯を皇子の産湯へ使ったという伝承があります。環境省の計画も伝説として紹介し、1971年の国民保養温泉地指定と現在につながる管理を別に記します。湯の古い物語に親しむ時間と、井戸と管路を手入れする仕事が同じ湾にあります。湯へ入ることで子を授かるという約束ではなく、地域が湯を大切にしてきた背景として読みます。[2][3][4][6][7]

  1. 1609年

    平戸のオランダ商館

    貿易の拠点として始まる。現在の温泉の開湯年ではない。[2]

  2. 1639年

    石造倉庫の建設

    現在の商館が伝える元の倉庫の年代。復元年と分ける。[2][3]

  3. 1641年

    商館が出島へ移る

    平戸の商館建物は取り壊され、交易の拠点が移る。[2][3]

  4. 1971年

    壱岐湯本が国民保養温泉地へ

    環境省計画が指定年を記録。島全域と全建物の文化財指定ではない。[6]

  5. 2011年9月20日

    平戸商館倉庫を復元

    現在見学する資料館へ歴史の形を伝える。[3]

  6. 2022年1月

    湯本の保養地計画

    自然と文化、源泉の保護と衛生、防災を整理した計画を公表。[6]

神功皇后と応神天皇

壱岐湯ノ本

湯ノ本の産湯の伝承に登場する。地域が湯を大切にした物語として読む。[6][7]

平戸の菓子と魚を扱う人々

平戸

卵黄と糖蜜の菓子、魚のすり身と加工を通して、海の町の味を次へ伝える。[4][5]

湯本の源泉と設備を守る人々

壱岐湯ノ本

観測と揚水調整、管路と浴槽の手入れを通して湾の湯を支える。[6]

03 / THE WATER & ITS KEEPERS

平戸の源泉と、湯ノ本の塩の湯

平戸市の給湯センターはナトリウム炭酸水素塩泉、壱岐湯本の計画は主にナトリウム塩化物泉と記します。同じ長崎の海辺でも成分と供給は違います。源泉の分析と浴槽の利用をそろえて読み、温泉水を運ぶ場所と入浴施設、湯を汲み清掃する担当まで個別にたどります。[1][6][7]

平戸市は下中野町の源泉について、2023年12月7日の分析とナトリウム炭酸水素塩泉を公表しています。給湯センターでは容器へ温泉水を受け取る仕組みもあります。これはその源泉の資料で、平戸市内全ての宿の全浴槽の分析ではありません。宿へ届く供給と作湯、加温や消毒の方式は施設ごとに読みます。海に近いから塩の濃い湯と決めることもできません。

壱岐湯本の2022年計画は、複数の源泉を自噴と動力に分け、主な泉質をナトリウム塩化物泉としています。鉄分で朱色を帯びる浴槽の姿が紹介されますが、全ての湯が毎日同じ色を示すわけではありません。計画時点の源泉数と温度を現在の全施設へ移さず、自館で使う源泉名と現行分析へ進みます。湾の夕景と湯の色は、別の変化を楽しむ要素です。

計画には源泉所有者による目視と温度の観測、揚水量の調整、管路や貯湯槽の清掃、浴槽の換水と検査が並びます。観光の短い説明には映らない湯守の仕事です。井戸を所有する人と設備を使う人の担当を分け、記録と連絡を残すことで供給を続けられます。2022年の取組を現在も全施設で同じ頻度と断定せず、引継ぎ時の運用へ照らして整理します。[1][6][7]

泉質・源泉と、資料が示す範囲
対象泉質・湯の特徴温度pH分析日・資料の時点確認範囲
平戸市掲載の平戸温泉源泉ナトリウム炭酸水素塩泉個別源泉の分析書で確認個別源泉の分析書で確認2023年12月7日平戸市下中野町の源泉。宿と浴槽の作湯、別源泉は個別資料へ。[1]
壱岐湯本の計画対象源泉主にナトリウム塩化物泉個別源泉の分析書で確認個別源泉の分析書で確認採用する分析書に記載2022年計画の複数源泉。温度と自噴・動力、供給先は個別に異なる。[6]

源泉の分析と、浴槽で使う湯を読み分ける。

分析書の源泉名・採水場所・年月日と、施設が掲示する加水・加温・循環・消毒の方法を合わせて確認します。地域に複数の源泉がある場合、ひとつの値をすべての湯宿や浴槽へ当てはめず、訪れる施設の最新の掲示を読んで入浴します。

平戸・古い家並みが残る小路
平戸・古い家並みが残る小路Photo: isoyan / CC BY-SA 3.0

04 / ARCHITECTURE & TOWNSCAPE

復元した倉庫と、湯を迎える入口

平戸商館は歴史を伝える復元の建物、給湯センターは湯を供給する拠点、湯ノ本の宿と共同湯は休む時間を迎える施設です。役割を分けて見ると、海の景観だけでなく、公開と作業、客室と設備の動線が見えてきます。古い由緒と現在使う建物の年齢は、それぞれの記録で読みます。[1][2][3][6][7]

平戸城・北虎口門の佇まい
平戸城・北虎口門の佇まいPhoto: 小池 隆 / CC BY 4.0

復元された平戸商館では、石造倉庫の形と交易の資料を一緒に見られます。失われた建物を現代に伝える仕事で、全ての石と部材が1639年のまま残るわけではありません。周辺に残る石塀と井戸などの遺構とは対象を分けます。港を望む道を歩いた後に展示へ入ると、海の風景と積荷を扱う建物の役割がつながり、町を訪ねる理由が増えます。

平戸温泉給湯センターは、浴場の装飾を眺める観光施設とは異なり、湯を受け渡す入口です。容器とホース、清掃と管理人の案内に、温泉水を扱う日常の作業が見えます。源泉があることと、自館で使える供給の条件は別に資料を持ちます。泊まる宿では、受け入れる湯と貯湯、客室へ向かう動線、設備を点検する経路を現況図にすることが大切です。

湯ノ本の宿や立寄り湯は、湾沿いの集落と背後の丘陵に点在します。海を見晴らす席、内湯で休む場所、共同湯の受付では、人の動きと清掃の範囲が替わります。温泉地の計画は集落の暮らしと湯を一緒に見ます。全ての宿が同じ建築と眺望を持つのでなく、坂と道、隣家と敷地、湯と排水を個別に知ることで、静かな湾の滞在を支えられます。[1][2][3][6][7]

建物・街並み・湯の道具に残る価値
建物・場所年代・位置付け残したい特徴
平戸オランダ商館の復元倉庫1639年倉庫を2011年復元石造の姿と展示が交流の歴史を伝える。旧遺構と現代の部材を分けて読む。[2][3]
平戸温泉給湯センター現在の源泉供給の拠点温泉水の受渡しと清掃、源泉と配湯を担う作業の入口。[1]
壱岐湯ノ本の宿と共同湯施設ごとの沿革と改修を持つ湾と集落、丘陵の位置に応じて湯と休憩、日々の清掃を迎える。[6][7]

05 / STAY THROUGH THE SEASONS

海を渡る予定と、湯に戻る余白

平戸の町歩きと壱岐の湾の湯には、それぞれ海の季節があります。春秋の外歩き、夏の海の食、冬の湯と島の料理を目的に選べます。航路と陸路、波と風の違いを予定へ入れ、島影の夕日を毎日の約束にせず、湯と町で休む時間を組むと、海辺の旅が落ち着きます。[3][4][5][6][8][9][10][11]

春と秋は平戸の港と商館、町の菓子を短い歩きで結べます。壱岐では湯ノ本の公開道と湾を眺め、宿へ戻る時間を残します。二地域の移動は、同じ町内の温泉巡りとは異なります。壱岐へ向かう船の便と港からの交通を先に置き、平戸と島の予定を別々に整えます。到着した日に多くを詰めず、食事と湯で旅の歩調をゆるめられます。

夏の壱岐にはウニと魚介の食があり、漁師と海女の仕事を背景に味わえます。生のウニの漁期と、加工したうにめしの通年の提供は別の情報です。店の仕入れに沿って一皿を選びます。平戸でも飛魚の加工品や川内かまぼこが、海の恵みを別の形で伝えます。泳ぐ海と漁の作業場、食を扱う店を分けて訪ねることで、島の日常にも無理なく触れられます。

秋冬は壱岐牛や地鶏のひきとおし、平戸の菓子と魚の加工品を湯の前後に楽しめます。壱岐焼酎には麦と米麹、蔵の仕事が重なります。飲む時間は入浴と運転から分け、湯上りに食と休憩を楽しむ予定にします。風と船の運航で帰る予定が替わる場合も考え、一泊の前後に余白を持つと、湾の光を眺める時間を急がずに過ごせます。[3][4][5][6][8][9][10][11]

春と秋

港と湾を別の歩きへ

平戸の商館と町、壱岐の湾と湯を分け、船と港からの交通を先に組む。[3][6]

夏

島の魚とウニへ

漁と海女の背景を知り、生の旬と加工の料理を分けて店の仕入れに沿って味わう。[8][10]

秋から冬

肉と鍋、菓子と湯へ

ひきとおしや壱岐牛、平戸の菓子を食べ、風と船の変更に余白を残す。[4][8][11]

平戸港から平戸城を望む
平戸港から平戸城を望むPhoto: STA3816 / CC BY-SA 3.0

A WALK BETWEEN BATHS

湯の前後に、もうひと歩き。

平戸の港と交易の背景へ

  1. 平戸港の公開道
  2. 復元オランダ商館
  3. 町の菓子店

港と展示と休憩を結ぶ。遺構と復元を分け、荷さばき場や私有地へ入らず公開道を歩く。[2][3][4]

湯ノ本湾を眺める

  1. 湯ノ本の公開道
  2. 利用する宿または立寄り湯

坂と集落の暮らし、湯の受付を尊重する短い行程。源泉の作業区画と配湯設備は自由見学の場所ではない。[6][7]

島の食の背景へ

  1. 壱岐の提供店
  2. 蔵や売場の公開区域

湯ノ本から移動を含めて選ぶ。酒の試飲は運転と入浴の予定から分け、見学は施設の公開に沿う。[8][9][10][11]

TASTE OF THE REGION

カスドースと川内かまぼこ

卵黄と糖蜜の菓子、魚のすり身の加工品に、平戸の手の仕事が残る。商品ごとの素材と保存で味わう。[4][5]

TASTE OF THE REGION

壱岐のウニと魚介

漁師と海女の仕事を背景に持つ食。生の旬と加工したうにめしを分け、実際の仕入れと料理で選ぶ。[8][10]

TASTE OF THE REGION

壱岐牛と地鶏のひきとおし

島の畜産と鍋の味へ旅を広げる。壱州豆腐や麦焼酎も、提供店と商品ごとの背景を知って選べる。[8][9][11]

開花や展示、見学の予定に合わせて、散策先を組み合わせてみてください。共同浴場や山道などの利用案内は、訪問前に公式サイトでご確認いただけます。写真は、それぞれの撮影時点の記録です。

06 / PRESERVING THE HERITAGE

港と湾、源泉と使う人を分けて継ぐ

平戸と壱岐湯ノ本の継承では、二市の敷地と海岸、遺構と復元、源泉と供給を分けて調べます。井戸を持つ人と浴槽を使う人、宿と共同湯の役割も整理します。管路と貯湯、清掃と検査、外装の点検を日々の記録へ結び、海辺で休む時間を次へ渡すことが出発点です。[1][2][3][5][6][7][8][9][10]

まず平戸と壱岐、湾と丘陵の位置を図にし、文化財と自然公園の区域、自館の敷地を整理します。復元の建物の価値と宿の改修を一括せず、構造と部材、用途と避難を個別に調べます。源泉と供給の資料をそろえ、井戸、管路、貯湯、浴槽の担当を同じ表へ置きます。計画の過去の頻度をそのまま写さず、現在の運用と点検記録へ結びます。

引継ぎの資料は、建物、営業、敷地、温泉、日々の管理に分けてそろえます。図面と現地が違う部分を先に洗い出し、所有者と管理者、工事を担う人を同じ表に置きます。保存の価値があることと、自由に改修できることは別の話です。残す部材と更新する設備を具体的に示せば、関係窓口との相談も、現場への引継ぎも進めやすくなります。[1][2][3][5][6][7][8][9][10]

01

港の遺構と保養地の区域

平戸の遺構と復元、壱岐湯本の計画区域を分ける。島全域や全宿を一つの指定とせず位置へ結ぶ。[2][3][6]

  • 指定と区域図
  • 遺構と復元の資料
  • 公開の範囲
02

海辺の建物の履歴

資料館と宿、給湯拠点の用途を整理する。残る部材と更新する設備、避難と作業の道を分けて調べる。[1][3][6]

  • 建築と改修記録
  • 構造と外装の現況
  • 用途と避難の図
03

二市と航路、集落の敷地

平戸と壱岐、湾と丘陵を別々に図へ置く。国定公園の位置と海岸、道路と自館の境界を整理する。[1][3][6]

  • 自治体と区域図
  • 敷地と海岸境界
  • 航路と進入の道
04

源泉と供給の担当

炭酸水素塩泉と塩化物泉を分け、井戸と分析、揚水と管路、貯湯と排水の資料をそろえる。[1][6]

  • 源泉と供給資料
  • 分析と揚水の記録
  • 管路と作湯の図
05

宿と共同湯の役割

宿泊、立寄り湯、福祉利用、温泉水の受渡しを別業務にする。所有と利用、営業を担う人を整理する。[1][6][7]

  • 用途と営業の資料
  • 所有と利用の範囲
  • 受付と清掃の担当
06

湾の湯と海側の日常管理

源泉の観測、管路と貯湯の清掃、換水と検査、外装の点検を記録する。船と天候の案内も担当を決める。[6][7]

  • 揚水と温度の記録
  • 管路と衛生の点検
  • 運航と天候の連絡

残す部分と、
直す仕事を同じ図面に。

文化財の指定・登録、景観や公園の区域、建物の適法性、営業・温泉の許可は、対象と手続が異なります。用途変更の200㎡という面積基準だけで工事全体の要否を判断せず、工事の種類、規模、既存建築の状態を整理し、建築士と所管窓口へ同じ計画を示して相談します。[NAT02][NAT03][NAT04]

07 / MORE VALUE, WITH MEMORY

港の町歩きと、湾で休む一泊へ

平戸の交易と菓子、壱岐湯ノ本の夕景と島の食を、別の滞在として磨けます。海を渡る便と港からの移動を予定へ入れ、館内で休む席にも余白を残します。源泉と清掃、食の担当が回せる小さな範囲から、海の歴史と今の暮らしへ開く一泊を整える提案です。[1][2][3][5][6][7][8][9][10]

平戸では港と展示、菓子店を短い地図へまとめ、壱岐では湾の公開道と島の食、湯の時刻を案内する案があります。夕日が雲へ隠れる日にも落ち着く席を用意します。航路と館外の店に合わせて食事を組み、客室を増やす前に湯と清掃、配膳を小さく試します。二地域の歴史を一つの商品へ急いで束ねず、自館が渡せる時間から滞在を選びます。

再生は、客室の見た目を変えるだけで完了する仕事ではありません。小さな範囲で給湯、清掃、食事、案内の動きを試し、担当者が無理なく回せる形を探ります。以下の三案は、この土地の特徴から考えた計画の提案です。特定の宿の取引や実施済みの成果ではなく、地域の魅力を次の運営へ渡すための出発点として読んでください。[1][2][3][5][6][7][8][9][10]

MODEL 01

貿易の町へ出る一泊

平戸の港と商館、菓子と加工食を湯の前後へ案内する提案。遺構と復元の違いを短く伝える。[1][2][3][4][5]

MODEL 02

湾の光と島の食へ

湯ノ本で湯と休憩、島の食を別の時間に配する提案。船の時刻と天候で替えられる余白を持つ。[6][7][8][10][11]

MODEL 03

源泉と衛生から段階更新

観測と供給、管路と貯湯、清掃と検査の記録を先にそろえる提案。席と部屋を現場が回せる範囲で磨く。[1][6]

改修費と、続けるための資金。

海側の外装と窓、構造と部材、源泉と管路、貯湯と排水、厨房と客室を分けて積算します。公開資料館の保存と自館の営業工事を一つにせず、実施者と対象を整理します。工事で休む範囲と期間、船の変更への備え、営業後も湯の検査と修繕を続ける支出まで計画へ入れます。

資金制度は、保存、設備、防災、運営など目的ごとに対象と手続を調べます。採択や融資を先に約束せず、所有者と実施者、工事の範囲、着工前の条件をそろえて相談します。更新費だけでなく、営業を休む間の費用と、開業後の点検・修繕に残す資金を合わせて考えます。[1][2][3][5][6][7][8][9][10]

設備資金・運転資金、事業の対象、組合等の条件により融資制度は異なります。実際の費用と営業計画をそろえ、融資・補助金の募集条件と支払時期を確かめて資金繰りを組み立てます。[NAT05][NAT06]

08 / MARKET & RELATED GUIDES

長崎全体と、二つの島の宿泊を分ける

長崎県全体、平戸市、壱岐市、港や史跡の来訪と各宿の宿泊では対象が違います。町歩き、湾の湯、島の食では移動と受け持つ仕事も替わります。広域の数字を個別施設の稼働へ直接重ねず、泊数と目的、船と天候、食と清掃、源泉の維持から営業を組みます。[1][2][3][5][6][7][8][9][10]

平戸の展示を日帰りで見る人、壱岐の湯で休む人、食を目的に船で来る人では、着く港と時刻が違います。自館では目的、人数、泊数、館外移動、食事、湯と清掃の担当を分けて記録します。県全体の知名度を二つの島の同じ需要へ延ばさず、船の変更、食の入荷、配湯と外装の修繕費を含めて、受け持てる一日からサービスを選びます。

事業の検討では、売る客室の数だけでなく、掃除や湯の管理、食事の準備に必要な時間を記録します。工事中に使えない場所と休止期間を先に置き、支出と入金の時期を並べます。温泉地としての評価や歴史は、個別施設の収益や資金調達を約束するものではありません。現場が受け持てる仕事の量から、季節ごとの営業計画を組み立てます。[1][2][3][5][6][7][8][9][10]

観光庁2025年1〜12月確定値/都道府県全域の値
対象延べ宿泊者数外国人延べ宿泊者数外国人構成比リゾートホテル客室稼働率
長崎県全域7,657,250人泊764,760人泊10.0%56.0%

外国人構成比は外国人延べ宿泊者数÷全体から算出。いずれも都道府県全域の統計で、この温泉地単独の集計や個別施設の売上・稼働率を示すものではありません。[MK01]

長崎県全域の、
月別の宿泊者数。

県全域の季節変動を、その宿の客層や営業日、月別の販売実績と重ねます。地域全体の動きと個別の宿の運営を行き来しながら、滞在と事業の計画を考えます。

長崎県の宿泊市場特集へ →
長崎県の月別数値を表で確認する
長崎県全域/2025年月別延べ宿泊者数
月人泊
1月489,240人泊
2月561,390人泊
3月687,890人泊
4月593,980人泊
5月691,090人泊
6月496,230人泊
7月597,850人泊
8月805,430人泊
9月557,180人泊
10月728,100人泊
11月769,920人泊
12月678,950人泊

09 / QUESTIONS

土地の価値と、個別の条件を分ける

地域の由緒、建物の指定、源泉と配湯、営業の許可は、それぞれ対象が異なります。土地の魅力を知った後は、個別の敷地と施設の資料へ進みます。残したい風景や過ごし方と、現場で続ける仕事を一緒に整理すると、調査や相談で確かめたい点が具体的になります。[1][2][3][5][6][7][8][9][10]

平戸と壱岐湯ノ本は同じ泉質ですか。

平戸市掲載源泉は炭酸水素塩泉、壱岐湯本の計画は主に塩化物泉です。個別源泉と浴槽の利用を分けて読みます。[1][6]

産湯の伝承は子宝の効果を保証しますか。

地域に伝わる由来の話です。妊娠や治療の効果を約束する情報ではなく、体調と施設の案内に合わせて利用します。[6][7]

平戸商館は1639年の建物がそのまま残っていますか。

現在の資料館は1639年倉庫を2011年に復元したものです。周辺に残る遺構と復元の建物を分けて見学します。[2][3]

壱岐島は全域が同じ自然公園の区域ですか。

環境省計画は沿岸部などの指定を説明します。島の全敷地へ一律に広げず、区域図と工事の位置を照らします。[6]

10 / PASS IT ON

海を渡る時間から、残す役割を探す

平戸の公開道と商館、壱岐湯ノ本の湾と湯を、それぞれに泊まる予定で訪ねてみてください。残したい過ごし方が見つかったら、所在地と区域、建物の現況、源泉と供給、清掃と食、航路の案内の担当へ進みます。港と湾の違いを知ることが、その宿の継承を考える入口です。[1][2][3][5][6][7][8][9][10]

残したい建物、引き継ぎたい仕事、守りたい屋号。今ある価値と、次に必要な手入れを言葉にするところから、宿の承継は始まります。

OWNERS

歴史ある湯宿を、
非公開で次へつなぐ。

施設名を伏せた下書きから、現在の営業、建物、温泉の条件を整理できます。公開を始める前の段階からご相談ください。

NEXT KEEPERS

受け継ぎたい価値から、
取得の条件を考える。

地域、予算、運営する人、必要な改修。大切にしたい文化と、続けられる事業の条件を整理して、次の宿との出会いに備えます。

売却・承継の前に、無料の計算ツールで手取りや税の目安を確かめられます。非公開での売却・保全のご相談はエージェントに相談、ご自身での登録は物件を登録からどうぞ。

編集:ジャパンリアルター株式会社 / 堤 誠之プロフィール / TSUNAGUの想い / 代表者note ↗

出典・写真・編集について

本文・統計の出典

  1. [1] 平戸市|平戸温泉給湯センター

    源泉所在地、2023年12月7日の分析、炭酸水素塩泉と温泉水の供給。

  2. [10] うにめし食堂はらほげ|店の紹介

    八幡の漁師と海女、季節の海の恵みとうにめしの提供。

  3. [11] 壱岐市観光連盟|大衆割烹太郎

    地鶏のひきとおし、壱州豆腐と魚の料理の提供店。

  4. [2] 平戸オランダ商館|歴史

    1609年からの貿易、倉庫と遺構、出島への移転。

  5. [3] 平戸観光協会|オランダ商館

    1639年倉庫を2011年に復元した資料館と公開案内。

  6. [4] 平戸蔦屋|カスドース

    菓子の製法、伝来に諸説がある背景と地域の継承。

  7. [5] 平戸観光協会|買物と土産

    あご、川内かまぼこ、菓子と海の加工品。

  8. [6] 環境省|壱岐湯本国民保養温泉地計画・2022年1月

    湾と丘陵の計画対象、1971年指定、塩化物泉と源泉・管路・衛生管理。

  9. [7] 壱岐市観光連盟|湯本温泉郷

    産湯の伝承と施設別の入浴、島の湯の紹介。

  10. [8] 壱岐市観光連盟|島のグルメ

    島の魚介、壱岐牛などの食と提供の背景。

  11. [9] 同|壱岐焼酎

    水と麦、米麹、蔵と蒸留の仕事。

  12. [MK01] 観光庁|宿泊旅行統計調査・2025年確定値

    都道府県全域の2025年年計・月別データです。各温泉地や個別宿の実績ではありません。

  13. [NAT02] 国土交通省|既存建築物の活用の促進

    既存建築物の現況調査、改修と活用のためのガイドライン・制度資料を掲載しています。

  14. [NAT03] e-Gov法令検索|文化財保護法

    文化財の指定・登録、保存、現状変更と所有者変更などに関する法律の本文です。

  15. [NAT04] 環境省|国立公園における届出・申請

    区域と行為に応じて必要となる自然公園法上の許可・届出を案内しています。

  16. [NAT05] 日本政策金融公庫|一般貸付(生活衛生貸付)

    生活衛生関係営業の設備資金等について、対象と条件を案内しています。

  17. [NAT06] 日本政策金融公庫|振興事業貸付

    認定振興計画を持つ組合の組合員を対象とする融資と必要な証明を案内しています。

確認日:2026年10月29日。伝承、史料、分析値、建築・保存の記録と、編集上の再生提案を分けて記述しています。

写真の撮影地・利用条件

写真は各配布元の利用条件に従って掲載しています。撮影時点の景観・設備であり、現在の営業状況や、紹介施設が売却対象であることを示すものではありません。

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