TSUNAGUホテル・旅館の売買・M&Aプラットフォーム
皆生温泉・日本海と夕暮れの山並み
皆生温泉・日本海と夕暮れの山並みPhoto: 663highland / CC BY 2.5

HERITAGE ONSEN 100 — 94

守るべき日本の歴史・財産
名湯・秘湯遺産 厳選100撰

鳥取県 / 海と断崖・火山と絶景の湯

皆生温泉・関金温泉。
海の街区と、清流の里の白い湯へ

美保湾と大山を望む皆生、山の水とわさびの里にある関金。同じ鳥取の湯でも、海から育った街区と、共同湯を使う里の時間は異なります。近代の設計図と建築、寺の像、そばを挽く仕事を訪ね、景色の向こうにある温泉を守る人の暮らしへ目を向けます。[1][2]

歴史

皆生の都市計画と海の湯、関金の開湯伝承と湯を使う里の暮らしを分けて読む。

価値

海岸と近代建築、共同湯と寺、わさびとそばが違う滞在の時間をつくる。

未来

設計図と建物、海岸と農地、源泉と配湯を区別し、清掃と修理の担当を継ぐ。

HISTORY / VALUE / THE NEXT CHAPTER

残したい風景と、
湯のある暮らし。

皆生温泉・菊竹清訓設計の東光園の建築
皆生温泉・菊竹清訓設計の東光園の建築Photo: Bigjap / CC BY 4.0

皆生の海岸へ出ると、松と海、東の空の大山が旅の風景になります。温泉街の道を歩けば、宿だけでなく街区をつくった近代の計画が見えてきます。関金へ移ると、山麓の水とわさび、共同湯と寺が違う一日を迎えます。海と里を続けて訪ねることで、同じ県の中でも温泉が異なる暮らしに支えられていることを、湯の前後の時間から感じられます。

皆生は米子市、関金は倉吉市です。皆生の市街地設計図、東光園本館、関金の地蔵像は、指定や登録の対象がそれぞれにあります。塩化物系の皆生の湯と放射能泉として紹介される関金も、一つの源泉ではありません。景観の印象を越えて、建物と資料、源泉と供給、今の公開と営業を一つずつ読むと、価値を残す継承の仕事が具体的になります。[1][2]

※本ページは地域の温泉文化・歴史遺産の解説であり、掲載写真や施設が売却案件であることを示すものではありません。

TSUNAGU独自の編集企画「名湯・秘湯遺産100撰」の第94撰です。公的な認定や順位を表すものではありません。

02 / HISTORY & MEMORY

海の湯を街にし、里の湯を暮らしにする

皆生では1900年の湯の発見から、温泉だけでなく街をつくる計画へ進みました。関金には古い開湯の伝承と、湯と寺を訪ねる里の時間があります。二つの歴史を一つの由緒へそろえず、海と山の水、街区と生活の道をそれぞれに読むと、温泉を続けてきた仕事が伝わります。[1][2][3][6][7][8]

観光庁の解説は、漁師が砂浜の泡から皆生の湯を発見した年を1900年と紹介します。海に近い湯が、やがて宿と街路を持つ温泉街へ育ちました。有本松太郎は温泉の開発だけでなく、一大温泉郷の都市計画を志します。海を眺める宿の印象の下に、道と区画、交通を一緒に考えた近代の構想があることを知ると、街歩きの見方が変わります。

1921年、折下吉延が作製した皆生温泉市街地設計図は、その後の街路や区画、電車線の骨格となりました。市は図そのものを文化財として紹介し、一般公開は行っていません。設計図が指定されたことと、描かれた全ての建物や街区が同じ指定になることは別です。今の道を歩きながら、海辺に人を迎える街を構想した時間を想像できます。

関金は養老年間の発見など、古い湯の伝承を持つ里として紹介されます。共同湯と寺、山からの水は、旅の名所である前に土地の暮らしを支えます。放射能泉の性質から古い人の健康を実証したように語らず、湯を使い、祈り、休む営みとして読みます。海の街区を歩いた後に訪ねると、里の道と小さな浴場の距離感が印象に残ります。[1][2][3][6][7][8]

  1. 1900年

    皆生の浅瀬で湯を発見

    漁師が泡に気付いた発見を観光庁が紹介する。関金の開湯とは別。[1]

  2. 1921年

    皆生の市街地設計図

    有本松太郎の構想を折下吉延が図にし、街路と区画の骨格となる。[2]

  3. 1964年

    東光園本館の建築

    菊竹清訓設計の近代建築が海辺の宿に加わる。[5]

  4. 2017年10月27日

    東光園本館の登録

    国登録有形文化財となる。本館という対象を明確に読む。[5]

  5. 2024年

    市街地設計図の市指定

    市の公式紹介が歴史資料の文化財指定を公表。図は一般公開していない。[2]

有本松太郎

皆生

湯の開発を都市計画へ広げ、皆生の街をつくる構想を進めた。[2][3]

折下吉延

皆生

1921年の市街地設計図を作り、街路と区画の骨格を示した。[2]

菊竹清訓

東光園本館

東光園本館を設計し、構造を表す近代の建築を海辺の宿へ残した。[5]

石臼の会の人々

関金町明高

地域のそばを使う体験と食事を、地元の有志で続ける。[10]

03 / THE WATER & ITS KEEPERS

海の塩の湯と、里の放射能泉

皆生のOUランドはナトリウム・カルシウム塩化物泉、関金は放射能泉として紹介されます。異なる湯の特徴を知りながら、源泉名と供給、実際に使う浴槽を個別に読みます。炭酸泉などを備える施設では、全浴槽が同じ天然温泉ではなく、設備ごとに別の管理の仕事があります。[3][4][7][8]

OUランドは温泉の泉質とともに、源泉の浴槽、露天、家族風呂、炭酸泉など複数の種類を紹介します。設備の名前が多い施設ほど、どの浴槽にどの湯が届くかを分けることが大切です。皆生の海から湧くという由来だけで、全浴槽が同じ供給と処理を持つわけではありません。源泉から配湯、貯湯と作湯へ進む道を知ると、湯守の仕事が具体的になります。

関金は無色透明の湯を白金の湯とも呼び、単純放射能泉の地域として紹介されます。関の湯は源泉かけ流しの共同湯です。呼び名と泉質の特徴、施設での温度管理は別の情報として読みます。ラドンの比較順位や免疫への効果を旅の約束にせず、各施設の掲示と体調に合わせて利用します。湯と湯上りの休憩を中心にすることで、里に腰を落ち着けられます。

引継ぎでは、皆生の配湯と施設ごとの設備、関金の源泉と共同湯を別々に整理します。井戸と分析、供給の権利と管路、浴槽の換水と清掃は、それぞれ記録と担当を持ちます。湯の見た目が透明でも、同じ成分と管理とは限りません。客へ伝える入浴の案内を、現場が行う温度と衛生の仕事へ結ぶことが、次の営業を支える準備になります。[3][4][7][8]

泉質・源泉と、資料が示す範囲
対象泉質・湯の特徴温度pH分析日・資料の時点確認範囲
皆生・OUランドの温泉ナトリウム・カルシウム塩化物泉個別源泉の分析書で確認個別源泉の分析書で確認採用する分析書に記載源泉浴槽と炭酸泉等の設備を区別。現行分析と作湯を施設で読む。[4]
関金の共同湯など放射能泉・単純放射能泉として紹介個別源泉の分析書で確認個別源泉の分析書で確認採用する分析書に記載源泉と分析対象を個別に読む。比較順位と医療効果を保証しない。[7][8]

源泉の分析と、浴槽で使う湯を読み分ける。

分析書の源泉名・採水場所・年月日と、施設が掲示する加水・加温・循環・消毒の方法を合わせて確認します。地域に複数の源泉がある場合、ひとつの値をすべての湯宿や浴槽へ当てはめず、訪れる施設の最新の掲示を読んで入浴します。

皆生温泉・通りに残る木造建築
皆生温泉・通りに残る木造建築Photo: 663highland / CC BY 2.5

04 / ARCHITECTURE & TOWNSCAPE

近代の本館と、湯を使う里の道

東光園本館は近代建築として国登録となり、関金では共同湯と寺、生活の道が近くにあります。皆生の設計図と建物、関金の像と境内は異なる対象です。登録と指定、現在の公開と宿泊を分けて読むことで、建築の価値と使い続けるための設備更新を一緒に考えられます。[2][5][6][8]

皆生温泉・海沿いに続く温泉街
皆生温泉・海沿いに続く温泉街Photo: 663highland / CC BY 2.5

東光園本館は1964年の建築で、菊竹清訓の設計による構造と意匠が県の資料に紹介されています。柱や階段など、建物を支える形が表へ現れる姿は、海辺の温泉宿に近代建築の面白さを加えます。登録の対象は本館で、温泉街全ての建物ではありません。建築を読むことと館内の見学や宿泊の受付は別で、公開の扱いは現在の施設案内に沿います。

皆生の街区は、設計図という歴史資料と実際の道を照らして読む対象です。宿の玄関から海へ出る道、車と歩行者の流れ、休む場所には、街をつくる構想の続きがあります。図そのものの常設見学を予定せず、公開された説明と今の街歩きを結びます。海の眺めを残すだけでなく、荷物と清掃、食事と外出の動きを整理することが、街に開く宿の役割になります。

関金では関の湯と地蔵院、周辺の道が里の滞在をつくります。地蔵院の木造地蔵菩薩半跏像は国の重要文化財ですが、周辺の浴場や宿が同じ指定になるわけではありません。寺の公開と参拝、共同湯の利用を別々の案内として読むと、生活の場へ自然に立ち寄れます。小さな湯の受付と清掃を続けることも、建物を使い続けるための大切な仕事です。[2][5][6][8]

建物・街並み・湯の道具に残る価値
建物・場所年代・位置付け残したい特徴
東光園本館1964年建築、2017年国登録菊竹清訓による構造と意匠。見学と宿泊の利用は現行の受付に沿う。[5]
皆生の街路と街区1921年設計図に骨格を持つ設計図の市指定と街全体の建物の条件を分ける。図は一般非公開。[2]
関の湯と地蔵院へ続く道共同湯と信仰を受け継ぐ場所像の国指定、寺の公開、浴場の管理を別に読む。[6][8]

05 / STAY THROUGH THE SEASONS

海の夏と、清流の食を別の時間へ

皆生では海と湯、関金では清流と里の食が季節の旅を迎えます。山の眺めは天候で替わり、わさび田は生産する人の仕事場です。公開の道と予約の体験、館内で休む時間を分けて組むと、海の活動だけにも、名所を急ぐ行程だけにも偏らない一泊が生まれます。[1][7][9][10][11]

春は皆生の道と海岸を歩き、関金では湯と寺、食を別の行程で訪ねられます。大山を望む景色は雲と光で替わります。写真と同じ山並みを旅の成功の条件にせず、短い外歩きの後に湯へ戻る予定を持ちます。関金のわさび田は、眺める場所と作業する区画を分け、生産者の案内に沿って訪ねることで、清流を使う暮らしの背景へ触れられます。

夏の皆生では海の活動と温泉が近くにあります。海岸の歩きとサイクリング、入浴を別の時間にすると、暑さの中でも休憩を取れます。スポーツの大会や海水浴は、それぞれの会場と海況の案内に沿う利用です。関金では清流と里の道、共同湯を選べます。どちらも天候によって外へ出る長さを替え、館内の食と湯上りの席へ戻る余白を残します。

秋冬は温泉で休む時間に、関金のわさびとそばを重ねられます。市の資料は、地元のそばを使った食事と体験を有志が担うことを紹介します。収穫から挽き、打つ仕事を知ると、温泉の食事に里の姿が加わります。冬の山側と海側では交通と風の条件が異なるため、移動する日と一つの湯で休む日を分けて考えると、無理のない滞在になります。[1][7][9][10][11]

春

海の街区と里の道

皆生の公開道、関金の寺と湯を別の移動で訪ねる。山の眺望は天候に合わせて楽しむ。[1][6][8]

夏

海の活動と湯の休憩

公開海岸と施設の案内に沿い、海と入浴、休憩を違う時間へ配する。[1][4]

秋から冬

清流の食と湯へ

わさびとそばの背景を知り、天候で海側と山側の移動を替えられる予定を組む。[9][10]

皆生温泉・窓越しに望む海辺の風景
皆生温泉・窓越しに望む海辺の風景Photo: kajikawa / CC BY 3.0

A WALK BETWEEN BATHS

湯の前後に、もうひと歩き。

皆生の街と海へ

  1. 温泉街の公開道路
  2. 海岸の公開遊歩道

街区と海の距離を味わう。波と海岸の案内に沿い、設計図原本の常設公開を予定しない。[1][2]

関金の湯と寺へ

  1. 関金宿の公開道
  2. 関の湯
  3. 地蔵院の公開境内

生活の道と参拝、入浴を分けて訪ねる。像の拝観と湯の利用は各管理者の案内に沿う。[6][8]

わさびとそばの背景へ

  1. 関金の公開された見学地点
  2. 水車の郷体験工房

生産区画は農地。体験や食事は予約と開催の案内を持って訪ね、畑へ自由に入らない。[9][10]

TASTE OF THE REGION

関金わさび

清流と水を通す土を使って育てる水わさび。生産の背景を知り、商品と加工品の食べ方に沿って香りを味わう。[9]

TASTE OF THE REGION

関金のそば

地元で育つそばを使い、有志が食事とそば打ちを伝える。体験の開催と予約を、その時の案内で選ぶ。[10]

TASTE OF THE REGION

皆生の湯上りの食事

温浴施設には食事処もあり、入浴と休憩を組める。特定の献立を皆生全域の伝統食とせず、施設の今の提供で楽しむ。[11]

開花や展示、見学の予定に合わせて、散策先を組み合わせてみてください。共同浴場や山道などの利用案内は、訪問前に公式サイトでご確認いただけます。写真は、それぞれの撮影時点の記録です。

06 / PRESERVING THE HERITAGE

海の街区と里の湯を、別々に受け継ぐ

皆生と関金の継承では、二市の敷地と景観、設計図と建物、寺の像と共同湯を分けて調べます。配湯と自家源泉、作湯と清掃も施設ごとの仕事です。残す部材と更新する設備、公開と営業の範囲を具体的にし、日々の担当と点検の記録へ結ぶことが出発点になります。[1][2][3][4][5][6][7][8][9][10]

皆生では海岸と街路、建物の構造と配湯を、関金では共同湯と寺、農地と清流を現況図へ置きます。設計図という文化財と街全体、像と周辺建物を一括の指定へまとめません。供給の資料と分析書、残す部材と設備の更新をそろえ、所在地と工事内容から窓口へ相談します。日常の清掃と専門の修理を誰が担うかも一緒に整理します。

引継ぎの資料は、建物、営業、敷地、温泉、日々の管理に分けてそろえます。図面と現地が違う部分を先に洗い出し、所有者と管理者、工事を担う人を同じ表に置きます。保存の価値があることと、自由に改修できることは別の話です。残す部材と更新する設備を具体的に示せば、関係窓口との相談も、現場への引継ぎも進めやすくなります。[1][2][3][4][5][6][7][8][9][10]

01

海岸と里の資料を区別

皆生の設計図、東光園本館、関金の像は別の文化財。海と里の景観を指定対象と位置へ結ぶ。[2][5][6]

  • 指定と登録の対象
  • 歴史資料と現況
  • 公開の範囲
02

近代建築と共同湯の修理

構造と残る部材、給湯と避難、今の用途を一つずつ調べる。文化財の評価と現行営業の条件をそろえる。[5][6][8]

  • 建築と修理履歴
  • 構造と設備の図
  • 用途と避難の現況
03

二市の土地と生産区画

米子市と倉吉市を分け、海岸と道路、里の農地と自館の敷地を図にする。工事位置から条件を読む。[1][2][9]

  • 所在地と敷地図
  • 海岸と農地境界
  • 点検と進入の道
04

源泉と配湯の権利

皆生の供給と施設の浴槽、関金の源泉を別々に整理する。分析と管路、作湯と排水の資料を残す。[3][4][7][8]

  • 源泉と供給資料
  • 現行分析と浴槽図
  • 検査と排水の記録
05

宿と湯、体験の営業

宿泊、日帰り、文化財公開と食の体験を分ける。営業の引継ぎと建物の所有、管理の役割を整理する。[4][5][8][10]

  • 用途と営業資料
  • 所有と管理の担当
  • 受付と清掃の動線
06

海と水を扱う日常管理

海側の外装、給湯と排水、共同湯の清掃を記録する。農地の管理は生産者の仕事として尊重する。[3][4][8][9]

  • 外装と設備の点検
  • 湯と清掃の記録
  • 地域との連絡担当

残す部分と、
直す仕事を同じ図面に。

文化財の指定・登録、景観や公園の区域、建物の適法性、営業・温泉の許可は、対象と手続が異なります。用途変更の200㎡という面積基準だけで工事全体の要否を判断せず、工事の種類、規模、既存建築の状態を整理し、建築士と所管窓口へ同じ計画を示して相談します。[NAT02][NAT03][NAT04]

07 / MORE VALUE, WITH MEMORY

海の休憩と里の食へ、滞在を広げる

皆生の海と街区、関金の湯と寺、わさびとそばを、違う時間へ配する宿の役割を考えられます。広域を急いで回る行程にせず、一つの場所で休む余白を持ちます。湯と清掃、食の担当が回せる範囲から、景色と暮らしの両方へ開く一泊を磨いていく提案です。[1][2][3][4][5][6][7][8][9][10]

海を望む席に街区の背景を短く添え、里の宿では共同湯と食の地図を用意する案があります。外出する人と館内で休む人の予定を分け、農地と寺の公開に合わせて案内します。新しい部屋や料理を増やす前に、給湯と清掃、配膳の時刻を小さな範囲で試します。近代建築の形を写すのでなく、自館の部材と設備、人の動きから整えます。

再生は、客室の見た目を変えるだけで完了する仕事ではありません。小さな範囲で給湯、清掃、食事、案内の動きを試し、担当者が無理なく回せる形を探ります。以下の三案は、この土地の特徴から考えた計画の提案です。特定の宿の取引や実施済みの成果ではなく、地域の魅力を次の運営へ渡すための出発点として読んでください。[1][2][3][4][5][6][7][8][9][10]

MODEL 01

海の街へ出る一泊

皆生の街区と海岸を短く案内し、湯と館内の休憩を結ぶ提案。山が隠れる日にも落ち着く席を用意する。[1][2][4]

MODEL 02

里の湯と清流の食へ

関金の共同湯、寺、わさびとそばを別の行程へ配する提案。農地と生活の場を尊重して案内を整える。[6][8][9][10]

MODEL 03

供給と部材から段階更新

配湯と源泉、構造と部材を先に整理し、共用の席と客室を順に整える提案。清掃と食の担当が回せる範囲から試す。[3][4][5][8]

改修費と、続けるための資金。

海側の外装と窓、近代建築の構造と部材、給湯と排水、共同湯と客室を分けて積算します。指定資料と建物の保存、自館の営業工事は実施者を整理します。休む範囲と期間、営業後も湯の点検、清掃と部材の修理を続ける支出まで含めて、段階ごとの資金を計画します。

資金制度は、保存、設備、防災、運営など目的ごとに対象と手続を調べます。採択や融資を先に約束せず、所有者と実施者、工事の範囲、着工前の条件をそろえて相談します。更新費だけでなく、営業を休む間の費用と、開業後の点検・修繕に残す資金を合わせて考えます。[1][2][3][4][5][6][7][8][9][10]

設備資金・運転資金、事業の対象、組合等の条件により融資制度は異なります。実際の費用と営業計画をそろえ、融資・補助金の募集条件と支払時期を確かめて資金繰りを組み立てます。[NAT05][NAT06]

08 / MARKET & RELATED GUIDES

鳥取全体と、海と里の宿泊を分ける

鳥取県全体、米子市、倉吉市、海岸の活動と各宿の宿泊では対象が違います。海の夏、里の食、共同湯や建築の見学では必要な仕事も替わります。広域の数字を個々の稼働へ直接重ねず、自館の泊数と目的、食と清掃、交通と源泉の維持から季節の営業を組みます。[1][2][3][4][5][6][7][8][9][10]

海の活動へ来る人、里の湯で休む人、建築を訪ねる人では、到着と帰る時刻が違います。自館では目的、人数、泊数、食事、館外の移動、湯と清掃の担当を分けて記録します。県全体の観光評価を個別の需要へ延ばさず、海と山で違う冬の交通、設備の修繕、食の仕入れと体験の開催も含めて、受け持てる一日からサービスを選びます。

事業の検討では、売る客室の数だけでなく、掃除や湯の管理、食事の準備に必要な時間を記録します。工事中に使えない場所と休止期間を先に置き、支出と入金の時期を並べます。温泉地としての評価や歴史は、個別施設の収益や資金調達を約束するものではありません。現場が受け持てる仕事の量から、季節ごとの営業計画を組み立てます。[1][2][3][4][5][6][7][8][9][10]

観光庁2025年1〜12月確定値/都道府県全域の値
対象延べ宿泊者数外国人延べ宿泊者数外国人構成比リゾートホテル客室稼働率
鳥取県全域2,571,870人泊203,600人泊7.9%26.2%

外国人構成比は外国人延べ宿泊者数÷全体から算出。いずれも都道府県全域の統計で、この温泉地単独の集計や個別施設の売上・稼働率を示すものではありません。[MK01]

鳥取県全域の、
月別の宿泊者数。

県全域の季節変動を、その宿の客層や営業日、月別の販売実績と重ねます。地域全体の動きと個別の宿の運営を行き来しながら、滞在と事業の計画を考えます。

鳥取県の宿泊市場特集へ →
鳥取県の月別数値を表で確認する
鳥取県全域/2025年月別延べ宿泊者数
月人泊
1月158,760人泊
2月158,010人泊
3月207,190人泊
4月194,830人泊
5月215,580人泊
6月191,890人泊
7月238,640人泊
8月288,470人泊
9月197,400人泊
10月251,490人泊
11月252,690人泊
12月216,900人泊

09 / QUESTIONS

土地の価値と、個別の条件を分ける

地域の由緒、建物の指定、源泉と配湯、営業の許可は、それぞれ対象が異なります。土地の魅力を知った後は、個別の敷地と施設の資料へ進みます。残したい風景や過ごし方と、現場で続ける仕事を一緒に整理すると、調査や相談で確かめたい点が具体的になります。[1][2][3][4][5][6][7][8][9][10]

皆生と関金は同じ市の同じ湯ですか。

皆生は米子市、関金は倉吉市です。源泉と泉質、供給と浴槽の使い方は別々の資料で読みます。[1][4][7]

皆生の設計図はいつでも現地見学できますか。

市の公式案内は一般公開を行っていないとしています。公開された説明と今の街路を結んで背景を知れます。[2]

東光園の登録は全ての宿の指定ですか。

国登録の対象は東光園本館です。皆生の全建物や宿へ一括して適用される条件ではありません。[5]

関金の放射能泉は治療を保証しますか。

泉質の紹介と医療の効果は別です。各施設の掲示と体調に合わせて利用し、病気の治療は医療者へ相談します。[7][8]

10 / PASS IT ON

海と里の違いから、残す役割を探す

皆生の公開街路と海、関金の共同湯と寺、清流の食を別の時間に訪ねてみてください。残したい過ごし方が見つかったら、自治体と敷地、指定の対象、建物の現況、源泉と供給、食と清掃の担当へ進みます。異なる水と暮らしを知ることが、その宿の継承を考える入口です。[1][2][3][4][5][6][7][8][9][10]

残したい建物、引き継ぎたい仕事、守りたい屋号。今ある価値と、次に必要な手入れを言葉にするところから、宿の承継は始まります。

OWNERS

歴史ある湯宿を、
非公開で次へつなぐ。

施設名を伏せた下書きから、現在の営業、建物、温泉の条件を整理できます。公開を始める前の段階からご相談ください。

NEXT KEEPERS

受け継ぎたい価値から、
取得の条件を考える。

地域、予算、運営する人、必要な改修。大切にしたい文化と、続けられる事業の条件を整理して、次の宿との出会いに備えます。

売却・承継の前に、無料の計算ツールで手取りや税の目安を確かめられます。非公開での売却・保全のご相談はエージェントに相談、ご自身での登録は物件を登録からどうぞ。

編集:ジャパンリアルター株式会社 / 堤 誠之プロフィール / TSUNAGUの想い / 代表者note ↗

出典・写真・編集について

本文・統計の出典

  1. [1] 観光庁|皆生温泉

    1900年の発見、海と湯、1981年以後のトライアスロンと海岸利用。

  2. [10] 倉吉市|石臼の会・水車の郷体験工房

    地元のそばを活用した体験と食事を地域の有志が提供。

  3. [11] OUランド|お食事

    浴場と合わせて休める食事処の現行案内。

  4. [2] 米子市|皆生温泉市街地設計図

    1921年折下吉延の設計、街区の骨格、市有形文化財と非公開の資料。

  5. [3] 皆生温泉観光・OUランド|会社情報

    有本松太郎の開発と温泉供給・源泉管理の沿革。

  6. [4] 同|お風呂紹介

    当施設の塩化物泉と源泉浴槽など複数種類の浴槽。

  7. [5] 鳥取県文化財ナビ|東光園本館

    1964年の本館と菊竹清訓の設計、2017年国登録。

  8. [6] 倉吉市|関金町の文化財

    地蔵院の木造地蔵菩薩半跏像、地域の祭りと文化財。

  9. [7] 日本温泉協会|関金

    関金の由緒、放射能泉と共同湯、周辺の食と散策。

  10. [8] 倉吉観光MICE協会|関の湯共同温泉

    源泉かけ流しの共同湯と生活に近い利用の案内。

  11. [9] 鳥取県観光連盟|関金わさび田

    清流と水わさび栽培、農地と予約体験、特産品販売。

  12. [MK01] 観光庁|宿泊旅行統計調査・2025年確定値

    都道府県全域の2025年年計・月別データです。各温泉地や個別宿の実績ではありません。

  13. [NAT02] 国土交通省|既存建築物の活用の促進

    既存建築物の現況調査、改修と活用のためのガイドライン・制度資料を掲載しています。

  14. [NAT03] e-Gov法令検索|文化財保護法

    文化財の指定・登録、保存、現状変更と所有者変更などに関する法律の本文です。

  15. [NAT04] 環境省|国立公園における届出・申請

    区域と行為に応じて必要となる自然公園法上の許可・届出を案内しています。

  16. [NAT05] 日本政策金融公庫|一般貸付(生活衛生貸付)

    生活衛生関係営業の設備資金等について、対象と条件を案内しています。

  17. [NAT06] 日本政策金融公庫|振興事業貸付

    認定振興計画を持つ組合の組合員を対象とする融資と必要な証明を案内しています。

確認日:2026年10月29日。伝承、史料、分析値、建築・保存の記録と、編集上の再生提案を分けて記述しています。

写真の撮影地・利用条件

写真は各配布元の利用条件に従って掲載しています。撮影時点の景観・設備であり、現在の営業状況や、紹介施設が売却対象であることを示すものではありません。

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