TSUNAGUホテル・旅館の売買・M&Aプラットフォーム
泥湯温泉・山あいに集まる湯宿
泥湯温泉・山あいに集まる湯宿Photo: RickardA / Public domain

HERITAGE ONSEN 100 — 34

守るべき日本の歴史・財産
名湯・秘湯遺産 厳選100撰

秋田県 / 深山の秘湯・自噴と足元湧出

泥湯温泉。
古材の宿と三つの湯で、山の静けさを使い継ぐ。

泥湯温泉は、秋田県湯沢市の山あいに、白く濁る湯とブナの森が寄り添う温泉地です。奥山旅館では、古材を用いて再建した宿と、源泉の異なる三つの湯が滞在を迎えます。天狗の伝承と近代の履歴、宿と周辺の立入範囲を分け、食と湯守、雪の仕事から継承を考えます。[S2][S5]

歴史

1912年創業の宿が、2016年火災を経て2019年に宿泊を再開。

価値

古材を用いる再建の建物と、新湯・天狗の湯・川の湯の違い。

未来

湯と部材、雪と立入範囲、山の食を同じ仕事として継ぐ。

HISTORY / VALUE / THE NEXT CHAPTER

残したい風景と、
湯のある暮らし。

泥湯温泉・奥山旅館の露天風呂
泥湯温泉・奥山旅館の露天風呂Photo: Soica2001 ( talk ) / Public domain

泥湯では、白い山肌と木々の緑、黒い壁と茅葺きの玄関が、山の中の小さな宿の風景をつくります。部屋へ落ち着き、湯を選び、土地の食へ向かう。多くの名所を巡るより、同じ場所の音や光へ関心が向く旅です。古材の柱や梁、山菜の名を持つ客室には、古さを飾るだけではない工夫があります。山に休む時間を、今日の宿泊として使うことができます。

奥山旅館は火災後に宿泊棟を再建し、二〇一九年に営業を再開しました。現在の古民家風の姿は、古い宿泊棟をそのまま残したものとは異なります。三つの源泉と浴場、加水と湧出、周辺の噴気と公開の道もそれぞれ条件を持ちます。建物の更新と変わらない湯、食と自然へ向き合う仕事を一緒に読むと、何を残しどう続けるかという継承の価値が見えてきます。[S2][S5]

※本ページは地域の温泉文化・歴史遺産の解説であり、掲載写真や施設が売却案件であることを示すものではありません。

TSUNAGU独自の編集企画「名湯・秘湯遺産100撰」の第34撰です。公的な認定や順位を表すものではありません。

02 / HISTORY & MEMORY

湯治の記憶を、再建して続ける宿

泥湯には、天狗が湯を白くしたという名称の伝承があります。奥山旅館は近代の創業、火災と再建の履歴を持つ宿です。土地の由緒と現存する建物の時間を分け、除雪や食、自炊湯治を支えた人の記憶から読むと、温泉の価値を続けるために選んだ更新の意味が見えてきます。[S2][S5][S6]

宿の公式は、湯が透明で入れなかった乙女のために、天狗が白く濁らせたという話を伝えます。湯の名の由来を語る物語として知り、泉質を分析した説明や、実際の来訪者の記録とは分けます。白い湯と山の景色に人が何を感じてきたかを知る入口です。開湯の古さを一つの確定年に集めるより、湯の呼び方と暮らしの時間を読み合わせられます。

経営者の奥山晃弘の寄稿は、農繁期を終えた客が自炊しながら長く休んだ、かつての湯治の記憶を伝えます。先代が重機を使って除雪した話からは、冬にも人を迎える道をつくった仕事が見えます。今日の利用条件を昔の相部屋や予約なしの習慣から決めず、受け継いだ想いと、現在整えるサービスを分けて読むことで、継承を身近に感じられます。

宿の企業概要は一九一二年の創業を記録します。二〇一六年の火災後、古材を用いる建物が再建され、二〇一九年に宿泊を再開しました。古い宿の雰囲気を残すことと、同じ部材を全てそのまま保存することは別の選択です。再建の資料を読むと、湯を使い、食を用意し、人が休める場所をもう一度つくった仕事として、現在の建物の価値を知ることができます。[S2][S5][S6]

  1. 名称の伝承

    天狗が白くした湯

    湯色の由来の物語として読む。[S2]

  2. 1912年

    奥山旅館の創業

    経営者の寄稿の企業概要が記録する。[S6]

  3. 1987年

    秘湯の会へ参加

    先代から続く宿の想いを本人が語る。[S6]

  4. 2016年

    宿泊施設の火災

    再建へ至る建物の履歴。[S5]

  5. 2019年

    古材で再建し宿泊を再開

    2月完成と4月営業再開の役割を分ける。[S5][S6]

奥山晃弘

奥山旅館と泥湯の暮らし

経営者本人の寄稿が、湯治の記憶、除雪と再建、食と自然への考えを伝える。[S6]

古材を生かした設計と施工の担い手

現在の宿泊棟

シーモワオカダデザインが設計・施工を担った再建を民家再生の資料が紹介する。[S5]

03 / THE WATER & ITS KEEPERS

新湯、天狗の湯、川の湯を読み分ける

奥山旅館は、新湯、天狗の湯、川の湯という異なる三源泉を使います。大露天と内湯等の泉質や利用区分も分かれ、加水の案内があります。全てを同じ白い湯、同じ分析値へまとめず、浴場の表示と体調へ合わせて選ぶことが、自然に変化する湯を落ち着いて味わう方法です。[S1][S2][S8][S9][L3]

大露天風呂は新湯の単純泉、混浴露天や男女の内湯には天狗の湯の硫黄温泉、女性専用露天には川の湯の硫黄温泉が紹介されています。一つの宿の中で、湯色と湯の花、空間が異なります。源泉の名前から今使う浴槽へたどると、湯の違いを細かく知れます。専用の区分や使える時間は、受付と現場の表示へ合わせて選びます。

宿は自然湧出の湯の温度が天候や気温で変わることと、加水して使う方式を明記しています。かけ流しという言葉だけで、全て無調整と考える必要はありません。源泉の数値と入浴する温度を分け、短い入浴と休憩を組みます。公式の紹介にある単独の泉温を、三源泉と全浴槽の共通値にはできません。分析書は源泉名と年月日をそろえて読む資料です。

温泉地の周辺には高温の湯とガスが発生する場所があり、利用できる浴場と立入区域は明確に分かれます。冬の雪面も自由に歩く場所ではありません。柵と現場の案内へ合わせ、湧出部へ近づかずに宿の湯を使います。継承では、源泉と供給、加水と排湯、換気と衛生を系統図へ示し、湯守が変化を見て判断する仕事として記録することが大切です。[S1][S2][S8][S9][L3]

泉質・源泉と、資料が示す範囲
対象泉質・湯の特徴温度pH分析日・資料の時点確認範囲
奥山旅館・新湯の大露天風呂単純泉(施設の表記)源泉と浴槽、天候を分けて確認分析書で確認現地掲示へ照合加水ありと施設が案内。大露天は冬期休止の条件がある。[S2]
奥山旅館・天狗の湯硫黄温泉(施設の表記)浴槽の運用と源泉を分ける分析書で確認現地掲示へ照合混浴露天と男女の内湯に使う紹介。単独の泉温を全源泉へ広げない。[S2]
奥山旅館・川の湯硫黄温泉・硫化水素型(施設の表記)対象の源泉と浴槽で確認分析書で確認現地掲示へ照合女性専用露天の施設紹介。他二源泉の分類と分ける。[S2]

源泉の分析と、浴槽で使う湯を読み分ける。

分析書の源泉名・採水場所・年月日と、施設が掲示する加水・加温・循環・消毒の方法を合わせて確認します。地域に複数の源泉がある場合、ひとつの値をすべての湯宿や浴槽へ当てはめず、訪れる施設の最新の掲示を読んで入浴します。

泥湯温泉の周辺・白い岩肌の川原毛地獄
泥湯温泉の周辺・白い岩肌の川原毛地獄Photo: Raita Futo from Tokyo, Japan / CC BY 2.0

04 / ARCHITECTURE & TOWNSCAPE

古材を生かして再建した、山の小さな宿

奥山旅館の現在の宿泊棟は、火災後に古材を用いて再建された木造の建物です。玄関の茅葺きと柱、梁が、山の宿の時間を伝えます。文化財の指定建築とは別に、材を生かし、湯の性質と客室の設備を選んだ工夫から、使い続けるための再生を具体的に知ることができます。[S1][S5][S9][L1]

川原毛地獄・山肌をたどる風景
川原毛地獄・山肌をたどる風景Photo: Raita Futo from Tokyo, Japan / CC BY 2.0

民家再生の資料は、二〇一九年完成の建物に古材を使い、玄関や客室へ懐かしさをつくった過程を紹介しています。古民家風の姿は、江戸期の宿泊棟が同じ場所に完全に残ることとは異なります。材を再び使い、宿に合う空間へ組み直す仕事そのものが価値です。黒い壁、柱と梁、茅葺きの車寄せを見てから部屋へ入ると、再建の考え方が感じられます。

客室には山菜にちなむ名が付けられ、食事の場所へ土地の味が続きます。宿は温泉成分による電気設備の故障のしやすさを説明し、テレビや冷蔵庫等を置かない設備の条件を案内しています。利用する部屋の設備と階段や段差を知って選ぶと、静かに休む時間を組みやすくなります。工芸品や木の空間は、滞在の中で地域の手仕事へ目を向ける入口です。

修理では、硫黄の湯と金属、木部と湿気、雪と屋根、防火と避難を同時に調べます。古材の部分と現在の構造、設備の履歴を分けて現況図へ示します。栗駒国定公園の区域や対象行為は地番と計画へ照合します。再建した実例があることを他の宿の同じ工事の保証へせず、対象の条件から残す場所と更新する設備を専門家と選ぶことが必要です。[S1][S5][S9][L1]

建物・街並み・湯の道具に残る価値
建物・場所年代・位置付け残したい特徴
奥山旅館の再建宿泊棟2019年2月完成、同年4月に営業再開古材の柱と梁を使う木造の宿。文化財指定とは別に再利用の工夫を知る。[S5][S6]
茅葺きの玄関車寄せ再建時に整えた現在の玄関黒い壁と木、茅が山の宿の入口をつくる。[S5]
源泉ごとの浴場と湯へ向かう道浴場別の履歴と現在の利用案内異なる湯と空間を、案内された範囲で使う構造。[S2][S9]

05 / STAY THROUGH THE SEASONS

ブナの緑と雪の日の休息、道の条件を読む

泥湯では、ブナの芽吹き、深い緑、紅葉と雪が宿の景色を変えます。浴場には冬に休む場所があり、周辺の川原毛の道も季節と工事の条件が異なります。宿と公開区域、交通の現行案内へ合わせ、湯と食事へ戻る余白を置くことで、山の静けさを無理なく味わえます。[S1][S2][S3][S6][S7]

春はブナや花の色が、白い山肌と黒い宿の背景に加わります。雪が残る場所は、見た目で歩ける範囲を決めません。宿が案内する移動の道と浴場を選び、湯から上がって座る時間を取れます。近くの川原毛へ向かう行程は、その日の道と公開の条件へ合わせます。宿の中の短い移動と食事の間にも、季節の光や水音を知る時間があります。

夏は木々と湯の色、山菜や川魚の食事を中心に過ごせます。遠くの観光を詰め込むより、館内の工芸品や再建の梁、土地の食材を細かく知る旅も選べます。周辺の地熱や地質は、宿のミニミュージアムや公開情報から学べます。噴気の場所へ自由に歩かずとも、湯と建物、地形がどのように結び付くかを知ることで、一つの宿に留まる時間は豊かになります。

秋は紅葉、冬は雪が湯からの景色と移動を変えます。確認した市の案内では、川原毛地獄の遊歩道は二〇二六年十月二十九日から冬季閉鎖です。道路にも工事や季節の規制があります。宿の営業と周辺を歩けることを同じ条件にせず、現行の案内へ合わせます。冬の大露天の休止と利用できる湯を知り、温かい食と館内の休息へ時間を置けます。[S1][S2][S3][S6][S7]

春

ブナと花、湯の時間

宿が案内する道と浴場を選び、雪の残る地面へ無断で進まない。[S1][S2][S6]

夏・秋

緑と紅葉、山の食

湯と部屋、古材と工芸、季節の献立へ時間を置く。[S1][S9]

冬

雪の日の静けさに休む

休む浴場と使える湯、宿への道と周辺の閉鎖を分けて読む。[S2][S3][S7]

川原毛地獄・白い岩肌と水たまり
川原毛地獄・白い岩肌と水たまりPhoto: Ippukucho / CC BY 3.0

A WALK BETWEEN BATHS

湯の前後に、もうひと歩き。

玄関から再建の材を読む

  1. 利用できる玄関
  2. ロビー
  3. 宿泊する部屋

茅と古材、現在の構造を、営業中の宿の利用範囲で知る。[S1][S5]

三つの湯の違いを知る

  1. 受付
  2. 案内された浴場への道
  3. 利用する浴槽

区分と季節の条件へ合わせ、噴気の区域や雪の上へ立ち入らない。[S2]

食と小さな地質の学び

  1. ロビーの案内
  2. 利用できるミニミュージアム
  3. 食事と休憩の場所

川原毛の閉鎖中の歩道へ行かず、宿の公開範囲で地形と湯を学ぶ。[S1][S6][S7]

TASTE OF THE REGION

山菜ときのこの手料理

ワラビ、山独活、なめこ等を経営者が土地の味として紹介する。実際の季節と献立へ合わせる。[S1][S6]

TASTE OF THE REGION

皆瀬牛の料理

地元の食材として公式と経営者が紹介する肉料理。実際の入荷と提供で味わう。[S1][S6]

TASTE OF THE REGION

鯉の昆布締めと湯沢の米

宿の献立の一例。地域の調理と湯沢産あきたこまちを、湯の後の食卓で知る。[S1][S9]

開花や展示、見学の予定に合わせて、散策先を組み合わせてみてください。共同浴場や山道などの利用案内は、訪問前に公式サイトでご確認いただけます。写真は、それぞれの撮影時点の記録です。

06 / PRESERVING THE HERITAGE

古材、三源泉、雪と噴気を一緒に継ぐ

泥湯を継ぐ時は、古材を使う建物と現在の性能、三源泉と浴場、雪と立入範囲を重ねます。自然公園と敷地、温泉と営業の手続は別に整理します。湯と設備の変化、食と清掃、ガスと道路の連絡まで残すことが、山の宿を使い続けるための具体的な引継ぎになります。[S1][S2][S3][S5][S8][L1][L2][L3]

再建時の図面と、古材や構造、後の改修の履歴をそろえます。湯による設備の劣化、屋根と雪、湿気と換気、防火と避難を専門家へ示します。敷地と自然公園の区域、接道と斜面、ガスの立入制限は現況と地番へ対応させます。過去の再建の話だけで今日の工事を決めず、残す空間と必要な性能を具体的に相談することが計画を支えます。

三源泉の採取する場所、供給と加水、温泉利用許可と保守を別にそろえます。旅館業の事業譲渡の事前承認等、厨房と建物の工事も工程へ並べます。清掃と調理、除雪とガス観測の関係者、設備停止や道路規制時の連絡を表へ残します。所有権だけで全ての営業が続くとせず、現場が日々使える判断と契約の記録として次の担い手へ渡します。[S1][S2][S3][S5][S8][L1][L2][L3]

01

文化と景観を残す

天狗の伝承、湯治の記憶と現在の古材の再建を分けて記録します。梁と柱、湯の景色、食と公開範囲の価値を現況図へ示します。[S1][S5][S6]

  • 現況と残す価値の写真
  • 区域と個別指定の資料
  • 市町村の文化・景観担当への相談
02

建物の履歴と安全を調べる

古材と現在の構造、雪と屋根、湯と電気・金属、防火と避難を調べます。再建と改修の履歴を建築士へ示し、更新する性能を整理します。[L1]

  • 確認・検査と改修の履歴
  • 構造・防火・避難の調査
  • 建築士と所管窓口の工事範囲協議
03

敷地と土地利用を確かめる

地番と自然公園、接道と斜面、熱とガスの立入区域を照合します。周辺の閉鎖路と宿の搬入経路を分け、工事を各所管へ相談します。[S3][S7][S8][L1]

  • 地番・境界・接道の図面
  • 区域図と対象行為の照合
  • 土地・道路等の担当窓口照会
04

温泉を使う権利を整える

新湯、天狗の湯、川の湯の採取と供給、加水と排湯を対応させます。土地、利用許可と保守の契約を別にし、承継を保健所等へ相談します。[S1][S2][L3]

  • 源泉と浴槽の系統図
  • 分析書と温泉利用許可
  • 供給・保守・承継の条件
05

営業の承継を日程へつなぐ

旅館業の事業譲渡と、温泉、厨房と工事を別に並べます。浴場の季節休止と交通の条件も工程へ含め、営業を自動継続できるとはしません。[L2][L3]

  • 譲渡する事業と申請者
  • 客室・厨房・浴場の現況図
  • 保健所との事前相談と工程
06

湯守の仕事を引き継ぐ

温度と流量、加水と清掃、設備の劣化と換気を記録します。除雪、立入の案内、観測や道路規制時の連絡まで、湯守と現場の担当へ渡します。[S1][S2][L3]

  • 温度・清掃・衛生の記録
  • 配管・換気・部材の補修歴
  • 停止時の連絡と判断の引継ぎ

残す部分と、
直す仕事を同じ図面に。

文化財の指定・登録、景観や公園の区域、建物の適法性、営業・温泉の許可は、対象と手続が異なります。用途変更の200㎡という面積基準だけで工事全体の要否を判断せず、工事の種類、規模、既存建築の状態を整理し、建築士と所管窓口へ同じ計画を示して相談します。[NAT02][NAT03][NAT04]

07 / MORE VALUE, WITH MEMORY

更新して残す宿と、山の食の時間

泥湯の再生は、古材の空間、源泉の異なる湯、山の食を結ぶ滞在から考えられます。湯と金属、木部と湿気、雪と道を先に調べ、使う部屋と浴場を選ぶ。食と清掃、湯守の人数へ受け入れを合わせることで、静かな山の時間を使い継ぐ宿の計画が提案できます。[S1][S2][S5][S6][L1]

再建の記録を短く伝え、古材の梁や柱を見てから食事へ向かうと、宿の空間と人の仕事が結び付きます。ワラビや山独活、きのこ、皆瀬牛と鯉の料理には、周辺の農や調理の時間があります。実際の季節と入荷に合わせて紹介すれば、土地の食へ自然に関心を向けられます。湯を巡る数や外出の距離だけではなく、宿で休む一日を深める方法です。

以下は対象施設の条件を調べて考える提案です。現在の奥山旅館の再建の実例と、将来の計画の考え方を分けます。湯と建物、立入区域と雪、働く人数をそろえて、修理の順と使う範囲を決めます。実施に向けては、所有者と運営者が調査結果を共有し、修理費と毎日の仕事を合わせて判断します。自然を支える管理と、客を迎える食や清掃を、費用と工程へ一緒に置くことから始められます。[S1][S2][S5][S6][L1]

MODEL 01

古材と食を知る一泊

提案として、建物の再建の記憶と土地の献立、短い入浴と読書を結びます。静かに留まる時間を中心に置きます。[S1][S5][S6]

MODEL 02

源泉ごとの湯守を記録する宿

提案として、三源泉と浴場、加水と清掃、季節の休止を同じ系統図へ整理します。[S1][S2]

MODEL 03

古材と設備の段階修繕

提案として、残す材と今の構造、湯による劣化、雪と避難を調べ、使う範囲と工事の順を選びます。[S1][S5][L1]

改修費と、続けるための資金。

泥湯では、三源泉と加水、硫黄と電気・金属、古材と構造、雪と屋根を別に見積もります。立入区域と搬入、停電や道路規制への備えにも費用を置きます。調査と設計、工事、許可や契約の整理を工程へ並べ、開業前に必要な費用と再開後の運転資金を分けます。使わない棟の維持、休館中の固定費、設備の故障に備える費用も、手元資金に含めて計画します。

日帰りと宿泊、食と湯へ留まる連泊、新緑と紅葉、雪の浴場運用を分けます。清掃、調理と湯守、除雪と点検に必要な人数を比べます。融資や支援制度は、申請者、対象経費、着手時期等を制度ごとに照会します。歴史ある温泉や古い建物の名称だけで採択や融資が決まるものではありません。見積りと返済の条件をそろえ、営業と湯、工事と引渡しの工程を資金計画へ重ねます。[F1][L1][L2][L3]

設備資金・運転資金、事業の対象、組合等の条件により融資制度は異なります。実際の費用と営業計画をそろえ、融資・補助金の募集条件と支払時期を確かめて資金繰りを組み立てます。[NAT05][NAT06]

08 / MARKET & RELATED GUIDES

湯沢全体と、泥湯の静けさに留まる旅

湯沢市の旅には、市街地、食文化、温泉と山の異なる目的が含まれます。泥湯では日帰り、食と湯に留まる宿泊、周辺観光を個別に読みます。県や市の数字を一軒の需要へ置き換えず、季節と交通、部屋の設備と泊数をそろえ、現場が担える受け入れの範囲を考えます。[S1][S2][S3][S7][S9]

日帰りで湯へ来る人と、食事や部屋の静けさを求める宿泊者では、受付と荷物、清掃と配膳の条件が異なります。予約の記録を交通、目的、泊数と同行者へ分けます。部屋の電気設備や段差、利用する浴場の距離も客が選ぶための情報です。温泉の名前だけから一律の需要を想定せず、実際の滞在と現場の仕事から、用意する範囲を具体的に読みます。

紅葉と新緑、雪の日、通常の平日、工事や設備点検の期間を分けます。温泉による部材の劣化、浴場の季節休止、除雪と食材の搬入を費用へ置きます。川原毛方面の道が使える条件と宿の営業も別に読みます。山の希少さを高い稼働や収益の保証へ変えず、湯守、調理と清掃に使える人の時間をそろえることが、小さな宿の計画を支えます。[S1][S2][S3][S7][S9]

観光庁2025年1〜12月確定値/都道府県全域の値
対象延べ宿泊者数外国人延べ宿泊者数外国人構成比リゾートホテル客室稼働率
秋田県全域2,994,410人泊148,340人泊5.0%39.6%

外国人構成比は外国人延べ宿泊者数÷全体から算出。いずれも都道府県全域の統計で、この温泉地単独の集計や個別施設の売上・稼働率を示すものではありません。[MK01]

秋田県全域の、
月別の宿泊者数。

県全域の季節変動を、その宿の客層や営業日、月別の販売実績と重ねます。地域全体の動きと個別の宿の運営を行き来しながら、滞在と事業の計画を考えます。

秋田県の宿泊市場特集へ →
秋田県の月別数値を表で確認する
秋田県全域/2025年月別延べ宿泊者数
月人泊
1月181,310人泊
2月181,210人泊
3月186,810人泊
4月216,060人泊
5月276,790人泊
6月252,320人泊
7月298,490人泊
8月359,730人泊
9月268,180人泊
10月325,820人泊
11月261,540人泊
12月186,150人泊

09 / QUESTIONS

引き継ぐ前の疑問を、資料からほどく

泥湯では、天狗の伝承と宿の近代の履歴、古材の再建と現存する古建築、三源泉と浴槽を分けて読みます。噴気の区域と宿の利用、冬の浴場と道路も異なる条件です。継承では、湯と部材、許可と契約、雪と現場の仕事をそろえ、残す価値と使う範囲を具体的に相談できます。[S1][L1][L2][L3]

今の宿泊棟は創業時の建物ですか。

火災後に古材を用いて再建され、2019年に宿泊を再開した建物です。創業と現存部材の年代を分けます。[S5][S6]

全て同じ白い硫黄泉ですか。

新湯、天狗の湯、川の湯の三源泉を使い、単純泉と硫黄温泉等に分かれます。浴場と源泉の表示へ合わせます。[S2]

雪の上や噴気の周りを歩けますか。

熱い湯とガスの危険区域があり、積雪期も立入制限を守ります。宿が案内する道以外へ進まず、周辺の公開も市の現行案内へ合わせます。[S2][S7][S8]

再建した宿と同じ条件で改修できますか。

敷地と区域、建物の履歴と工事内容、湯と設備により判断が異なります。現況と図面を建築士、建築と自然保護等の所管へ示します。[S5][L1]

10 / PASS IT ON

この土地の湯を、次の担い手へ

白い湯を選び、古材の部屋で休み、山の食を味わう。泥湯の価値は、自然に向き合う静けさを人の仕事が支えることです。次の担い手へは、三源泉と建物に加え、再建と修理、雪と立入区域、清掃と食の記録を渡します。残したい時間を、更新と管理の工夫から将来へつなげます。[S1][L1][L2][L3]

残したい建物、引き継ぎたい仕事、守りたい屋号。今ある価値と、次に必要な手入れを言葉にするところから、宿の承継は始まります。

OWNERS

歴史ある湯宿を、
非公開で次へつなぐ。

施設名を伏せた下書きから、現在の営業、建物、温泉の条件を整理できます。公開を始める前の段階からご相談ください。

NEXT KEEPERS

受け継ぎたい価値から、
取得の条件を考える。

地域、予算、運営する人、必要な改修。大切にしたい文化と、続けられる事業の条件を整理して、次の宿との出会いに備えます。

売却・承継の前に、無料の計算ツールで手取りや税の目安を確かめられます。非公開での売却・保全のご相談はエージェントに相談、ご自身での登録は物件を登録からどうぞ。

編集:ジャパンリアルター株式会社 / 堤 誠之プロフィール / TSUNAGUの想い / 代表者note ↗

出典・写真・編集について

本文・統計の出典

  1. [F1] 日本政策金融公庫|創業計画書セルフチェック・資金計画

    設備資金と運転資金、見積りと調達方法の点検。

  2. [L1] e-Gov|建築基準法

    建物の用途、確認手続、大規模修繕、既存建築物の適用関係。

  3. [L2] e-Gov|旅館業法

    営業許可と事業譲渡の事前承認。

  4. [L3] e-Gov|温泉法

    温泉の掘削・採取・利用と地位承継に関する制度。

  5. [MK01] 観光庁|宿泊旅行統計調査・2025年確定値

    都道府県全域の2025年年計・月別データです。各温泉地や個別宿の実績ではありません。

  6. [NAT02] 国土交通省|既存建築物の活用の促進

    既存建築物の現況調査、改修と活用のためのガイドライン・制度資料を掲載しています。

  7. [NAT03] e-Gov法令検索|文化財保護法

    文化財の指定・登録、保存、現状変更と所有者変更などに関する法律の本文です。

  8. [NAT04] 環境省|国立公園における届出・申請

    区域と行為に応じて必要となる自然公園法上の許可・届出を案内しています。

  9. [NAT05] 日本政策金融公庫|一般貸付(生活衛生貸付)

    生活衛生関係営業の設備資金等について、対象と条件を案内しています。

  10. [NAT06] 日本政策金融公庫|振興事業貸付

    認定振興計画を持つ組合の組合員を対象とする融資と必要な証明を案内しています。

  11. [S1] 奥山旅館|宿と料理

    客室と設備、地元の料理、湯の自然変動。

  12. [S2] 同|泥湯温泉

    天狗伝説、源泉と浴槽、加水と冬の浴場、立入区域。

  13. [S3] 同|交通・周辺

    予約する交通と道路、2026年の秋ノ宮への通り抜け不可。

  14. [S5] 日本民家再生協会|泥湯温泉奥山旅館

    2016年の火災と2019年完成、古材と茅葺きの再建。

  15. [S6] 奥山晃弘|最高のおもてなし・2021年寄稿

    本人の湯治と除雪の記憶、1912年創業と2019年の再開。

  16. [S7] 湯沢市|川原毛地獄

    2026年10月の道路・遊歩道の現行規制と高温の湧出区域。

  17. [S8] 湯沢市|地域防災計画・各編の公式掲載元

    一般災害・火山災害等の地域防災計画を掲載。泥湯・川原毛の火山ガス対策は各編と最新の現地案内を合わせて確認。

  18. [S9] JR東日本|泥湯温泉奥山旅館

    浴場別の湯、山の食と文化工芸の紹介。

確認日:2026年10月29日。伝承、史料、分析値、建築・保存の記録と、編集上の再生提案を分けて記述しています。

写真の撮影地・利用条件

写真は各配布元の利用条件に従って掲載しています。撮影時点の景観・設備であり、現在の営業状況や、紹介施設が売却対象であることを示すものではありません。

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