TSUNAGUホテル・旅館の売買・M&Aプラットフォーム
榊原温泉・緑の山々を背にした温泉街
榊原温泉・緑の山々を背にした温泉街Photo: 津市 / CC BY 4.0

HERITAGE ONSEN 100 — 19

守るべき日本の歴史・財産
名湯・秘湯遺産 厳選100撰

三重県 / 千年古湯・風土記と文人の湯

榊原温泉。
湯ごりの由緒から、里の食と手仕事へ。

榊原温泉は、伊勢へ向かう前に身を清める湯ごりの由緒を伝える、津の里山の湯です。射山神社を参り、田園と川辺を歩き、旬の野菜や藍の仕事を知る。古典に登場する湯と当地の解釈を読み分けながら、入浴と食、介助を含む滞在の支度を、次の担い手へ渡す方法を考えます。[S1][S2]

歴史

伊勢へ向かう湯ごりの由緒と、七栗の名を伝える土地。

価値

神社、農の仕事、藍染めと湯を、里山の滞在へ結べる。

未来

温泉設備と介助、食と体験の受け入れを、働く人の時間から整える。

HISTORY / VALUE / THE NEXT CHAPTER

残したい風景と、
湯のある暮らし。

榊原温泉周辺・国土地理院の空中写真で見る谷と集落
榊原温泉周辺・国土地理院の空中写真で見る谷と集落Photo: 国土地理院 / CC BY 4.0

榊原では、宿の窓からの里山の景色と、神社や田園へ出る時間が近くにあります。伊勢の旅とつながる湯ごりの由緒を知ると、入浴が一日の終わりだけでなく、次の旅へ向かう支度にも見えてきます。参道を短く歩き、湯へ戻り、土地の野菜を味わう。大きな名所を巡り続けなくても、暮らしと自然の近さを感じながら休める温泉地です。

清少納言の名で知られる一方、本人の来訪を示す記録と、古典の湯を当地へ結ぶ解釈は分けて読む必要があります。榊原の文化は、古い言葉の中だけにあるものではありません。湯を神宮へ届ける行事、農の仕事と体験、旧施設を更新した湯の瀬にも続きます。地域の人と宿の担当が何を整えるかを見ることで、今日使われる湯の里の価値が深まります。[S1][S2]

※本ページは地域の温泉文化・歴史遺産の解説であり、掲載写真や施設が売却案件であることを示すものではありません。

TSUNAGU独自の編集企画「名湯・秘湯遺産100撰」の第19撰です。公的な認定や順位を表すものではありません。

02 / HISTORY & MEMORY

伊勢への支度を伝える、七栗と湯ごり

榊原は、湯で身を清めて伊勢へ向かう湯ごりの由緒を伝えます。地名に結び付く榊の物語や、古典の「ななくりの湯」を当地へ結ぶ解釈も土地の記憶です。清少納言の実際の来訪とは分け、湯治場、神社、現在の献湯の営みを通して、信仰と旅のつながりを読めます。[S1][S2][S7]

榊を神宮へ献じたというササゲヒメの物語は、地名の由緒として協会が紹介しています。人物の滞在や開湯の年を実証した記録と同じには扱わず、植物と伊勢への信仰が土地の名へつながる話として味わいます。射山神社でも榊と長命水の習わしが紹介され、湯と水、里の木々が参拝の文化に近いことが感じられます。

枕草子に登場する「ななくりの湯」を榊原へ結ぶ説明は、この地の文化を象徴します。ただし、その言及から清少納言本人が榊原へ来たと決めることはできません。作品と土地の解釈を分けた上で、古典の名前を手掛かりに神社や里を歩く。文学の名を事実の上乗せにせず、地域が言葉をどう受け継いだかを知る時間にできます。

協会は、一五八八年に射山神社を含む湯治場ができたという由緒を伝えます。宿を泊まる建物だけでなく、湯と信仰、食が集まる場として読めます。現在の献湯祭では、地域の関係者が湯を伊勢へ届けます。昔の作法を今日の参拝者全員の義務とするのではなく、土地の感謝を伝える行事として、主催者の案内から知ることができます。[S1][S2][S7]

  1. 地名の伝承

    榊とササゲヒメ

    伊勢への奉納に結び付く由緒。[S1]

  2. 古典の言及

    ななくりの湯

    作品と当地の解釈を、本人の来訪と分ける。[S1]

  3. 1588年という由緒

    湯治場の形成

    協会が神社を含む湯治場の成り立ちを紹介する。[S1]

  4. 2022年

    湯の瀬を更新

    温浴と食、福祉型滞在等を組み合わせる。[S8]

  5. 2024年

    湯の瀬の一般宿泊利用

    市の案内は4月から一般の宿泊も受け入れると示す。[S8]

  6. 2026年

    高校生の食の考案

    地域と学校の連携を市が紹介する。[S11]

清少納言

榊原の文学の由緒

枕草子の湯の記述を当地が七栗へ結び付ける。本人の来訪とは分ける。[S1]

ササゲヒメ

榊原の地名の物語

榊を伊勢へ献じたとする地名の伝承の人物。実証した来訪記録とはしない。[S1]

久居農林高校の生徒と地域の担い手

湯の瀬と地域振興

地域の依頼を受け、榊原らしい料理や土産を考案した活動を市が紹介する。[S11]

03 / THE WATER & ITS KEEPERS

滑らかな湯と、施設ごとの使い方

榊原の公式地域紹介はアルカリ性単純泉とし、滑らかな湯ざわりで知られます。源泉と浴槽の温度、加温等の使い方は施設ごとに読むことが大切です。湯ごりの文化を味わいながら、休息と体調に合う入浴を選び、源泉と配管を支える仕事へも関心を向けられます。[S3][S8][S9][L3]

湯へ入る前後の時間をゆっくり使うと、里山を眺めることと入浴が一つの休息になります。滑らかさや温まり方の感想は人によって異なり、回数や長さを全員へ勧める健康法にはしません。源泉の温度が浴槽の快適さをそのまま示すわけでもありません。現地の表示と自分の体調に合わせ、湯から上がって座る時間を挟めます。

地域紹介のアルカリ性単純泉という分類と、対象宿の加温かけ流し等の表示は役割が違います。神湯館の公式質問でも加温を案内しており、町全体を無加温の湯とする説明にはできません。分析書の源泉名と年月日をそろえるまでは、pH等の数値を補いません。美肌等の呼び名も、特定の症状を治す約束や医学的な保証へ変えません。

宿の継承では、源泉設備を持つ範囲と供給を受ける範囲、温泉利用許可、配管と費用を対応させます。湯の所有や供給、営業を一つの権利へまとめず、契約と担当窓口を分けます。温度、衛生と清掃、加温設備や換気、停止時の連絡を記録して渡します。里の湯の心地よさを、日々の手入れと管理を続ける仕組みへ落とし込む仕事です。[S3][S8][S9][L3]

泉質・源泉と、資料が示す範囲
対象泉質・湯の特徴温度pH分析日・資料の時点確認範囲
榊原温泉振興協会の地域紹介アルカリ性単純泉対象源泉と浴槽を分けて確認分析書で確認施設の分析書へ照合地域の分類。加温等の利用方法と数値は対象施設・源泉で読む。[S3][S9]

源泉の分析と、浴槽で使う湯を読み分ける。

分析書の源泉名・採水場所・年月日と、施設が掲示する加水・加温・循環・消毒の方法を合わせて確認します。地域に複数の源泉がある場合、ひとつの値をすべての湯宿や浴槽へ当てはめず、訪れる施設の最新の掲示を読んで入浴します。

榊原温泉からの広域周遊先・青山高原の風車と花
榊原温泉からの広域周遊先・青山高原の風車と花Photo: kou_nari / CC BY-SA 3.0

04 / ARCHITECTURE & TOWNSCAPE

神社と、今の滞在へ更新した湯の瀬

射山神社と川辺の街路は、湯と信仰が近い里の構造を伝えます。2022年に更新した湯の瀬は、温浴と食、介助を含む滞在を考える現在の施設です。歴史的な由緒と現存する建物を分け、残す景色と、利用する人に合わせて変える設備を一緒に読むことができます。[S2][S5][S8][S10][L1]

青山高原・空に向かって並ぶ風車
青山高原・空に向かって並ぶ風車Photo: baggio4ever / CC BY 3.0

射山神社は、湯の神と神体山の関係を伝える参拝の場所です。由緒の年代から現在の全建物の建築年や文化財指定を決めず、参道、川、宿との位置関係を歩いて読めます。神社と近くの湯を結ぶ短い外出は、館内だけで完結しない滞在になります。私有地や山腹の旧跡へ自由に入る案内はせず、公開された範囲を選びます。

湯の瀬は、温浴に加え、食と滞在、キャンプ等を組み合わせる施設として市が案内しています。車いす対応の浴場や介助へ配慮した設備は、歴史を伝える温泉地が今日の利用者へ向き合う一つの姿です。全ての人に同じ介助を提供できると決めず、身体状況、同行者、利用設備と受け入れの条件を具体的に合わせることが大切になります。

川辺の遊歩道や休憩の場所も、湯を使う建築の外側を支える構造です。客室や浴場だけを改める前に、出入口、段差、雨の日の道、車の乗降を図面へ示せます。古い風情を残すことと介助や清掃をしやすくすることは、同じ計画で考えられます。建物を使い続ける価値を、意匠と働く動線の両方から読む視点が役立ちます。[S2][S5][S8][S10][L1]

建物・街並み・湯の道具に残る価値
建物・場所年代・位置付け残したい特徴
射山神社と参道湯治場と信仰の由緒を伝える由緒と現存建物の年代を分け、里と湯の位置関係を読む。[S1][S2]
榊原温泉湯の瀬2022年更新温浴、食、福祉型滞在等を組み合わせる現在の施設。文化財とは表記しない。[S8]
湯の瀬地区右岸遊歩道現在の公共遊歩道川と里を短く歩く時間を支える。公開の状況に合わせて利用する。[S10]

05 / STAY THROUGH THE SEASONS

田園と手仕事に、里の季節を知る

榊原の季節は、里の木々、田植えや収穫、地域の食と藍の仕事に表れます。湯と短い散歩に、受け入れのある体験を一つ加えると、里山の暮らしへ近づけます。花や収穫、催しは天候と当年の案内に合わせ、畑や作業の場所へは実施者の条件に従って参加できます。[S4][S6][S7][S8]

春は神社や川辺の公開道を歩き、田園の移り変わりを見る時間を置けます。農泊で紹介される田植え等は、農の仕事を知る入口です。普段の畑を自由に歩く催しではなく、日時、人数、服装と受け入れを実施者へ合わせて選びます。作業の前後に湯と食の休憩を組み合わせると、一日を急いで巡る旅とは違う土地の時間を味わえます。

夏の藍染めは、地域で育つ藍を色へ変える仕事に触れる候補です。生葉や染料を使う時期と募集の条件は現在の案内で読みます。いつでも体験できる施設として約束せず、作り手と材料の準備があることを伝えます。暑い日には屋外の作業を短くし、宿や温浴施設での休憩を長く取ることで、体験と休息を無理なく組めます。

秋は稲刈りや野菜の収穫、地域の食が旅の楽しみになります。湯の瀬の市や料理も、当日の販売と献立を見て選べます。冬は屋外の行程を短くし、湯と里の食卓を中心に過ごせます。献湯祭等の行事は固定した過去の日付を現在へ移さず、主催者の当年の案内へつなぎます。季節の仕事を、宿の都合だけで増やさない配慮も大切です。[S4][S6][S7][S8]

春

参道と田園の移り変わり

公開道の散歩と、募集条件に合う農の体験を選ぶ。[S4][S5]

夏

藍の色と湯の休息

材料と作り手の準備、当年の募集に合わせて体験を知る。[S6]

秋・冬

収穫と里の食卓

野菜や米の季節を味わい、寒い日は湯と室内の休憩を中心にする。[S4][S8]

A WALK BETWEEN BATHS

湯の前後に、もうひと歩き。

神社と湯ごりの由緒

  1. 射山神社の公開境内
  2. 温泉街の公道
  3. 宿の周辺

私有地や山腹の旧跡へ入る案内をせず、公開された範囲で歩く。[S1][S2]

川辺の短い往復

  1. 湯の瀬周辺
  2. 右岸遊歩道の公開区間
  3. 休憩場所

天候と路面、公開の状態に合う範囲を選び、戻って休む。[S8][S10]

田園の仕事を知る別行程

  1. 実施者の集合場所
  2. 受け入れのある畑
  3. 宿

農の体験は予約と作業の条件を合わせ、一般の畑へ自由に入らない。[S4]

TASTE OF THE REGION

里の季節の野菜

農泊や湯の瀬の料理から地域の生産を知る。収穫と入荷、献立は実際の範囲で読む。[S4][S8]

TASTE OF THE REGION

米と収穫の食

田植えと稲刈りの体験が紹介される土地。米の産地と料理を結び、生産者の作業を尊重する。[S4]

TASTE OF THE REGION

湯の瀬のラム料理

施設で提供が紹介される料理。地域内で羊を生産しているとは推測せず、献立として案内する。[S8]

開花や展示、見学の予定に合わせて、散策先を組み合わせてみてください。共同浴場や山道などの利用案内は、訪問前に公式サイトでご確認いただけます。写真は、それぞれの撮影時点の記録です。

06 / PRESERVING THE HERITAGE

里の景色と、受け入れる人の仕事を継ぐ

榊原では、湯ごりの由緒と神社、川辺の景色、農や藍の仕事、温泉の利用条件を合わせて読みます。古い物語から敷地の規制や湯の権利を決めず、建物と契約、営業の資料をそろえる。介助と移動、清掃の動線まで整えることが、里の湯を使い続ける宿の基礎になります。[S2][S4][S6][S7][S8][L1][L2][L3]

宿の改修では、残す外観と里からの眺め、段差や乗降、食事と浴場の動線を図面にします。雨仕舞、構造、防火と避難、配管や換気を建築士と調べ、建物の履歴を現況へ重ねます。介助を想定する場合は、機器を置くだけでなく、担当する人と利用の条件、清掃と故障時の対応まで同じ工程で考えることが必要になります。

農の体験や献湯、藍の案内には、それぞれ別の担い手と季節があります。実施者の受け入れと作業の都合をそろえ、宿が常時提供する事実に置き換えません。温泉利用と旅館業の承継を分け、供給と保守、営業の工程を具体化します。里の景色と文化を紹介する仕事を、現場の人が続けられる人数と費用へ落とし込みます。[S2][S4][S6][S7][S8][L1][L2][L3]

01

文化と景観を残す

湯ごりの由緒、神社、川と田園の景色を記録します。古典の言及と本人の来訪を分け、体験の場所と受け入れを地域の担い手へ照合します。[S1][S2][S5]

  • 現況と残す価値の写真
  • 区域と個別指定の資料
  • 市町村の文化・景観担当への相談
02

建物の履歴と安全を調べる

湯の配管と加温、湿気、換気、防火と避難、段差を建築士と調べます。改修履歴と現況を重ね、既存不適格等の適用と工事範囲を個別に整理します。[L1]

  • 確認・検査と改修の履歴
  • 構造・防火・避難の調査
  • 建築士と所管窓口の工事範囲協議
03

敷地と土地利用を確かめる

川と農地、接道と敷地境界を地番へ重ねます。里の由緒から区域や再建条件を推測せず、外構、用途と掘削等を図面で所管へ示して相談します。[S5][S10][L1]

  • 地番・境界・接道の図面
  • 区域図と対象行為の照合
  • 土地・道路等の担当窓口照会
04

温泉を使う権利を整える

源泉を持つ範囲と供給を受ける範囲を分けます。温泉利用許可、分析書、供給と保守の契約をそろえ、供給者と保健所へ名義と承継の条件を相談します。[S3][S9][L3]

  • 源泉と浴槽の系統図
  • 分析書と温泉利用許可
  • 供給・保守・承継の条件
05

営業の承継を日程へつなぐ

旅館業の事業譲渡は事前承認等を確認し、温泉、厨房、工事を別に工程へ並べます。福祉型や介助を考える場合も利用者と担当を具体化して相談します。[L2][L3]

  • 譲渡する事業と申請者
  • 客室・厨房・浴場の現況図
  • 保健所との事前相談と工程
06

湯守の仕事を引き継ぐ

温度と衛生、清掃、加温と換気の点検を残します。介助機器、体験の予約、天候時の変更も含め、誰が判断し連絡するかを現場の記録から渡します。[S3][S9][L3]

  • 温度・清掃・衛生の記録
  • 配管・換気・部材の補修歴
  • 停止時の連絡と判断の引継ぎ

残す部分と、
直す仕事を同じ図面に。

文化財の指定・登録、景観や公園の区域、建物の適法性、営業・温泉の許可は、対象と手続が異なります。用途変更の200㎡という面積基準だけで工事全体の要否を判断せず、工事の種類、規模、既存建築の状態を整理し、建築士と所管窓口へ同じ計画を示して相談します。[NAT02][NAT03][NAT04]

07 / MORE VALUE, WITH MEMORY

湯と農、介助を含む支度から宿を考える

榊原での再生は、湯ごりの由緒を知る短い散歩と、旬の食、受け入れに合う農や手仕事の体験から考えられます。配管や換気と防火、移動と介助を先に整え、使う範囲を選ぶ。新しい設備の数より、誰が支度し、案内し、片付けるかを明らかにすることが、続く滞在につながります。[S4][S6][S8][S11][L1]

食材を知る滞在では、畑へ出る体験だけが方法ではありません。食卓で産地や収穫の時期を紹介し、販売の場へ案内することもできます。藍や農の仕事は実際の担当者と予約の条件を合わせます。宿の休憩場所へ地域の由緒を短く伝えれば、遠くへ移動しない日も、湯と里の関係を読みながら落ち着いて過ごせます。

介助に配慮する計画は、対象の身体状況と働く人、浴場や客室の調査を先に行います。古い棟の使う範囲と設備更新を段階へ分けることも考えられます。以下は対象施設の条件を調べてから検討する提案です。実施に向けては、所有者と運営者が調査結果を共有し、修理費と毎日の仕事を合わせて判断します。必要な支援を続けられる人員と費用も計画へ組み込みます。[S4][S6][S8][S11][L1]

MODEL 01

湯ごりの由緒を読む休息の宿

提案として、神社と川辺の短い散歩、湯と読書を結びます。伊勢への移動は別に整え、昔の作法を全員の義務としない案内を添えます。[S1][S2]

MODEL 02

食卓から農と藍へつなぐ一泊

提案として、産地と季節を料理で伝え、受け入れが合う時に体験へ案内します。生産者と作り手の準備や休みを尊重します。[S4][S6]

MODEL 03

移動と介助の条件から整える改修

提案として、対象利用者と担当者を定め、乗降、客室、浴場と清掃を一緒に調べます。湯と建物の安全を整え、使う範囲を選びます。[S8][L1]

改修費と、続けるための資金。

榊原では、配管と加温、換気、防火、段差と乗降、介助を想定する動線を分けて見積もります。農や手仕事を案内する調整の人と費用も置きます。調査と設計、工事、許可や契約の整理を工程へ並べ、開業前に必要な費用と再開後の運転資金を分けます。使わない棟の維持、休館中の固定費、設備の故障に備える費用も、手元資金に含めて計画します。

行事や収穫と通常の平日、冬を分け、料理、清掃、湯と保守、介助に必要な人数を比べます。体験の受け入れと宿の営業は別の条件として計画します。融資や支援制度は、申請者、対象経費、着手時期等を制度ごとに照会します。歴史ある温泉や古い建物の名称だけで採択や融資が決まるものではありません。見積りと返済の条件をそろえ、営業と湯、工事と引渡しの工程を資金計画へ重ねます。[F1][L1][L2][L3]

設備資金・運転資金、事業の対象、組合等の条件により融資制度は異なります。実際の費用と営業計画をそろえ、融資・補助金の募集条件と支払時期を確かめて資金繰りを組み立てます。[NAT05][NAT06]

08 / MARKET & RELATED GUIDES

三重の周遊と、榊原で休む理由

三重県の観光には伊勢志摩や都市部等の異なる旅があり、津市全域の利用も榊原の宿泊と同じではありません。湯ごりの由緒、里の体験、休息と食を目的別に読みます。県の動向を一棟の需要へ置き換えず、季節、交通、介助や同行者の条件をそろえて、滞在の規模を考えます。[S4][S7][S8][S11]

伊勢参拝の途中に泊まる人と、里で休むことを目的にする人では、到着時刻や移動が違います。伊勢神宮は温泉街の徒歩圏ではありません。予約の記録では交通、泊数、食事、同行者を分け、駅からの最後の移動と乗降も具体化します。介助がある場合は必要な設備と担当、受け入れ条件を先に合わせ、知名度だけで需要を決めません。

収穫や行事の時期と通常の平日、冬を比べ、湯、料理、清掃、設備と体験調整の人の時間を見ます。市が紹介する湯の瀬の事業内容を、他の宿の実績へ転用しません。現在の営業と体験の募集は公式案内で読み、天候や作業で日程が変わる日の過ごし方も用意します。地域の文化と宿の仕事量を対応させることが、計画を支えます。[S4][S7][S8][S11]

観光庁2025年1〜12月確定値/都道府県全域の値
対象延べ宿泊者数外国人延べ宿泊者数外国人構成比リゾートホテル客室稼働率
三重県全域9,368,570人泊380,310人泊4.1%55.9%

外国人構成比は外国人延べ宿泊者数÷全体から算出。いずれも都道府県全域の統計で、この温泉地単独の集計や個別施設の売上・稼働率を示すものではありません。[MK01]

三重県全域の、
月別の宿泊者数。

県全域の季節変動を、その宿の客層や営業日、月別の販売実績と重ねます。地域全体の動きと個別の宿の運営を行き来しながら、滞在と事業の計画を考えます。

三重県の宿泊市場特集へ →
三重県の月別数値を表で確認する
三重県全域/2025年月別延べ宿泊者数
月人泊
1月641,670人泊
2月570,910人泊
3月843,980人泊
4月737,460人泊
5月853,220人泊
6月655,550人泊
7月810,340人泊
8月1,040,230人泊
9月697,740人泊
10月787,290人泊
11月936,580人泊
12月793,590人泊

09 / QUESTIONS

引き継ぐ前の疑問を、資料からほどく

榊原の古典と由緒、現在の湯の利用、体験や介助の受け入れは、対象ごとに読むことが大切です。清少納言の来訪、全施設の無加温、常時の体験提供を推測せずに整理します。承継では建物、源泉と供給、営業の資料をそろえ、地域の担い手へ相談する順番を整えます。[S1][L1][L2][L3]

清少納言が榊原へ来た記録がありますか。

地域は枕草子の「ななくりの湯」を当地へ結ぶ説明を伝えています。その言及と本人の実際の来訪を分け、来訪の記録を確認せず断言しません。[S1]

湯ごりは今も伊勢参拝者全員の義務ですか。

当地が伝える参拝と湯の文化として紹介します。昔の由緒を現在の全参拝者の義務へ置き換えず、献湯祭は主催者の受け入れに従います。[S1][S7]

全ての湯が加温なしですか。

神湯館等は加温を案内しています。源泉と浴槽、施設別の利用方法を読み、地域の泉質分類から無加温と推測しません。[S3][S9]

介助を伴う滞在はどの宿でも同じですか。

設備、人員、身体状況と同行者の条件は施設ごとに違います。湯の瀬の案内を他の宿へ広げず、対象施設の受け入れを具体的に合わせます。[S8]

10 / PASS IT ON

この土地の湯を、次の担い手へ

神社を参り、川辺を歩き、湯と里の食で休む。榊原の価値は、伊勢へつながる由緒と、今日の農や手仕事が近いことです。次の担い手へは、古典の記憶に加え、源泉、建物、保守と受け入れの記録を渡します。訪れる人と働く人の支度を合わせ、使い続ける湯の里の未来を考えます。[S1][L1][L2][L3]

残したい建物、引き継ぎたい仕事、守りたい屋号。今ある価値と、次に必要な手入れを言葉にするところから、宿の承継は始まります。

OWNERS

歴史ある湯宿を、
非公開で次へつなぐ。

施設名を伏せた下書きから、現在の営業、建物、温泉の条件を整理できます。公開を始める前の段階からご相談ください。

NEXT KEEPERS

受け継ぎたい価値から、
取得の条件を考える。

地域、予算、運営する人、必要な改修。大切にしたい文化と、続けられる事業の条件を整理して、次の宿との出会いに備えます。

売却・承継の前に、無料の計算ツールで手取りや税の目安を確かめられます。非公開での売却・保全のご相談はエージェントに相談、ご自身での登録は物件を登録からどうぞ。

編集:ジャパンリアルター株式会社 / 堤 誠之プロフィール / TSUNAGUの想い / 代表者note ↗

出典・写真・編集について

本文・統計の出典

  1. [F1] 日本政策金融公庫|創業計画書セルフチェック・資金計画

    設備資金と運転資金、見積りと調達方法の点検。

  2. [L1] e-Gov|建築基準法

    建物の用途、確認手続、大規模修繕、既存建築物の適用関係。

  3. [L2] e-Gov|旅館業法

    営業許可と事業譲渡の事前承認。

  4. [L3] e-Gov|温泉法

    温泉の掘削・採取・利用と地位承継に関する制度。

  5. [MK01] 観光庁|宿泊旅行統計調査・2025年確定値

    都道府県全域の2025年年計・月別データです。各温泉地や個別宿の実績ではありません。

  6. [NAT02] 国土交通省|既存建築物の活用の促進

    既存建築物の現況調査、改修と活用のためのガイドライン・制度資料を掲載しています。

  7. [NAT03] e-Gov法令検索|文化財保護法

    文化財の指定・登録、保存、現状変更と所有者変更などに関する法律の本文です。

  8. [NAT04] 環境省|国立公園における届出・申請

    区域と行為に応じて必要となる自然公園法上の許可・届出を案内しています。

  9. [NAT05] 日本政策金融公庫|一般貸付(生活衛生貸付)

    生活衛生関係営業の設備資金等について、対象と条件を案内しています。

  10. [NAT06] 日本政策金融公庫|振興事業貸付

    認定振興計画を持つ組合の組合員を対象とする融資と必要な証明を案内しています。

  11. [S1] 榊原温泉振興協会|榊原のこと

    地名の伝承、湯ごり、湯治場と古典。

  12. [S10] 津市|榊原町湯の瀬地区右岸遊歩道

    公共の遊歩道等の所在。

  13. [S11] 同|久居農林高校デー資料

    地域振興を考える会と高校生による料理・土産の考案。

  14. [S2] 津市観光協会|射山神社

    祭神、神体山と榊、伊勢への信仰。

  15. [S3] 榊原温泉振興協会|温泉と健康

    地域紹介のアルカリ性単純泉と入浴の案内。

  16. [S4] 同|榊原農泊

    田植え、収穫、地域の料理と滞在型体験。

  17. [S5] 同|見どころ

    神社、寺院、川と里の散策資源。

  18. [S6] 同|藍染め体験

    地域の藍を使う体験と募集の案内。

  19. [S7] 同|献湯祭

    湯を伊勢神宮へ奉納する行事。

  20. [S8] 津市|榊原温泉湯の瀬

    2022年の更新、福祉型滞在、食と施設の案内。

  21. [S9] 神湯館|よくある質問

    対象宿の加温と浴場の利用方法。

確認日:2026年10月29日。伝承、史料、分析値、建築・保存の記録と、編集上の再生提案を分けて記述しています。

写真の撮影地・利用条件

写真は各配布元の利用条件に従って掲載しています。撮影時点の景観・設備であり、現在の営業状況や、紹介施設が売却対象であることを示すものではありません。

↑