TSUNAGUホテル・旅館の売買・M&Aプラットフォーム
下諏訪温泉・鉄鉱泉本館の門構え
下諏訪温泉・鉄鉱泉本館の門構えPhoto: z tanuki / CC BY 3.0

HERITAGE ONSEN 100 — 18

守るべき日本の歴史・財産
名湯・秘湯遺産 厳選100撰

長野県 / 千年古湯・風土記と文人の湯

下諏訪温泉。
街道の路地で、湯と祈りと歌に出会う。

下諏訪温泉は、中山道と甲州道中の交わる宿場に、諏訪大社下社と共同浴場が近い町です。路地を歩き、湯へ入り、塩羊羹でひと休みする。商家を使う交流の場や歌人の記憶、湖畔の景色を合わせて読むと、宿の外へ出る楽しみと、暮らしの湯を受け継ぐ仕事が見えてきます。[S1][S2]

歴史

二つの街道の宿場と、湯玉伝説、諏訪大社下社の門前が重なる。

価値

共同浴場、旧商家、歌人の記憶を路地の散歩で結べる。

未来

配湯と住民の利用を大切に、町へ出て戻る宿の時間を整える。

HISTORY / VALUE / THE NEXT CHAPTER

残したい風景と、
湯のある暮らし。

下諏訪温泉・共同浴場「旦過の湯」
下諏訪温泉・共同浴場「旦過の湯」Photo: ESU / CC BY 3.0

下諏訪では、道の曲がりや坂をたどることが、そのまま歴史を読む時間になります。神社の門前、宿場の建物、住民が通う湯が町の中に重なり、特別な体験を遠くへ探さなくても過ごせます。短い入浴の後に店へ寄り、路地を変えて宿へ戻る。一日の中で同じ道の表情が変わることも、街道の温泉地に泊まる楽しみになります。

湖と山に近い下諏訪の価値は、湯の由緒だけでなく、神事、文学、商いとものづくりにも広がります。復元した茶屋と現存する旧商家、歌人が暮らした家を分けて読むと、残す方法にも幅があると分かります。館内で全てを用意する宿ではなく、町にある湯と文化へ丁寧につなぐ宿を考える。その時、配湯と路地の暮らしを知ることが計画の土台になります。[S1][S2]

※本ページは地域の温泉文化・歴史遺産の解説であり、掲載写真や施設が売却案件であることを示すものではありません。

TSUNAGU独自の編集企画「名湯・秘湯遺産100撰」の第18撰です。公的な認定や順位を表すものではありません。

02 / HISTORY & MEMORY

湯玉の由緒と、街道を行く人の町

下諏訪の湯玉伝説は、女神が湯を綿に含ませて運んだという由緒です。町には二つの街道の宿場と下社の門前が重なり、旅人と住民が湯を使う暮らしが育ちました。旧商家や歌人の資料をたどると、祈りと移動、買物と休息が一つの町でつながる歴史を読めます。[S1][S2][S5][S6][S10]

綿の湯の物語は、上社から下社へ移る女神と湯の関係を伝えます。信仰の由緒として味わい、湧出を地質の年代で確定する説明とは分けます。神社に温泉の手水があることも、湯が入浴だけに使われない土地の姿を感じさせます。熱い湯へ自由に触れる案内にはせず、現地の表示に従い、参拝の作法に合う範囲で知ることができます。

中山道と甲州道中が交わる宿場では、人が泊まり、荷物を運び、食や道具を買いました。町の路地や旧商家を歩くと、その働きが建物の入口や間口に表れます。本陣や街道の資料は、旅の身分や役割による違いも伝えます。温泉の町を静かな景色だけで見るより、行き来する人を受け止めた町の仕組みとして読むと、泊まる意味が深まります。

今井邦子と島木赤彦の記憶は、文学を読む旅へつながります。邦子の資料を展示する旧松屋は実家の茶屋の復元、赤彦の柿蔭山房は暮らした家です。本人の生活、建物の来歴、展示としての現在を分けて見ることで、どのように記憶を残したかが分かります。湖や路地を歩いた後に歌へ触れると、風景への関心がさらに広がります。[S1][S2][S5][S6][S10]

  1. 湯玉伝説

    女神が運ぶ湯

    綿に含ませて運んだという由緒を伝える。[S1]

  2. 江戸時代

    二つの街道の宿場

    門前と湯、旅の機能が重なる。[S2]

  3. 1864年頃

    伏見屋邸の建築

    推定年代として町が案内する。[S4]

  4. 1987年

    綿の湯の旧浴場が閉湯

    浴場の閉鎖と源泉・配湯の歴史を分ける。[S10]

  5. 2010年

    伏見屋邸を復元修理

    休憩と交流の場所へ使う。[S4]

  6. 2013年

    伏見屋邸を国登録

    主屋と土蔵二棟が登録対象。[S4]

今井邦子

今井邦子文学館

当地の茶屋を営む実家の復元家屋に資料が展示され、編集所の記憶も伝わる。[S5]

島木赤彦

柿蔭山房と赤彦記念館

柿蔭山房で暮らした歌人。湖畔の記念館と旧宅が資料を伝える。[S6][S12]

伊東豊雄

湖畔の博物館

諏訪湖博物館・赤彦記念館を設計した建築家。[S12]

03 / THE WATER & ITS KEEPERS

源泉の異なる町で、暮らしの湯へ入る

下諏訪には複数の泉質と共同浴場があり、全てを一つの源泉の数値へまとめられません。旦過の湯は硫酸塩・塩化物温泉を紹介し、綿の湯は旧浴場の閉湯後も配湯の歴史が続きます。住民の日常に合わせて湯を使い、源泉と浴槽、供給の仕組みを分けて知ることができます。[S1][S3][S10][L3]

共同浴場へ行く時間は、宿の中だけで過ごす旅を町の暮らしへ開きます。利用する人の動きに合わせ、現地の温度と表示を読みます。熱い浴槽への入浴を競わず、自分の体調と休憩に合う範囲で選びます。料金や受付、備品は変わるため、過去の地図の数字を固定せず、現在の公式案内から使う湯を決めることが旅の支度になります。

旦過の湯は、修行僧のための旦過寮を由来に持つと紹介されています。泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉です。地域の一覧には単純泉や含鉄等の湯もあり、対象の施設を特定して読む必要があります。分析年月日を照合していない温度やpHは推測せず、源泉と浴槽の表示、加水や加温等の利用方法を分けて知ります。

綿の湯の旧浴場は一九八七年に閉じたと旅館組合が伝えますが、湯を使う仕組みまで同じ時に消えたわけではありません。宿の継承では、供給系統、温泉利用許可、契約と設備の管理範囲を対応させます。地域の湯の物語と、実際に使う湯の権利は別にそろえます。配管と温度、衛生、停止時の連絡を継ぐことも、古湯を残す仕事です。[S1][S3][S10][L3]

泉質・源泉と、資料が示す範囲
対象泉質・湯の特徴温度pH分析日・資料の時点確認範囲
旦過の湯の公式紹介ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉源泉と浴槽、分析年月日を分けて確認分析書で確認施設掲示へ照合旦過の湯の説明。綿の湯や毒沢等を同じ数値へまとめない。[S1][S3]

源泉の分析と、浴槽で使う湯を読み分ける。

分析書の源泉名・採水場所・年月日と、施設が掲示する加水・加温・循環・消毒の方法を合わせて確認します。地域に複数の源泉がある場合、ひとつの値をすべての湯宿や浴槽へ当てはめず、訪れる施設の最新の掲示を読んで入浴します。

下諏訪・諏訪大社下社春宮の鳥居
下諏訪・諏訪大社下社春宮の鳥居Photo: z tanuki / CC BY 3.0

04 / ARCHITECTURE & TOWNSCAPE

旧商家と復元した茶屋を、使い方から読む

伏見屋邸は1864年頃の建築と推定される旧商家で、復元修理後に交流や休憩の場へ使われています。今井邦子文学館は実家の茶屋を復元した建物です。現存する部材と復元の方法を分け、町の人と旅人が使う場所へ改めた工夫を知ることが、宿の継承にもつながります。[S4][S5][S6][S8][S12]

下諏訪温泉・遊泉ハウス児湯
下諏訪温泉・遊泉ハウス児湯Photo: z tanuki / CC BY 3.0

伏見屋邸の主屋と二つの土蔵は、二〇一三年に国の登録有形文化財となりました。商家の特徴を残しながら、現在は住民の交流と町歩きの休憩に役立っています。登録された対象と、公開の使い方を合わせて読むと、建物を残すことが展示だけに限られないと分かります。現在の公開に合わせ、玄関や部屋の使い方を静かに味わえます。

旧松屋の復元では、茶屋という家業と、歌人の実家の記憶が展示につながっています。古い形があることから全ての部材を江戸期と決めず、復元した家屋として読みます。柿蔭山房も含め、実際の住居と公開施設の条件は場所ごとに異なります。内部見学に申請が必要な場所は、散歩の途中で自由に入れる施設として案内しません。

しもすわ今昔館おいでやは、時計と黒曜石の展示、休憩と足湯を一つの拠点にまとめます。湖畔の諏訪湖博物館・赤彦記念館では、伊東豊雄が設計した建物も地域を読む対象になります。旧商家と現代の展示施設を並べることで、宿場、ものづくり、湖の暮らしへ、建築を通じて異なる入口を選べます。天候に応じて屋内の時間を置けます。[S4][S5][S6][S8][S12]

建物・街並み・湯の道具に残る価値
建物・場所年代・位置付け残したい特徴
伏見屋邸1864年頃と推定、2010年復元修理主屋と土蔵二棟が2013年に国登録。交流と休憩へ使う旧商家。[S4]
今井邦子文学館・旧松屋江戸期の茶屋を復元実家と歌人の資料を伝える。復元と現存部材を分ける。[S5]
しもすわ今昔館おいでや現在の複合文化施設時計、黒曜石、休憩と足湯から町を知る拠点。[S8]

05 / STAY THROUGH THE SEASONS

門前と湖畔を、季節に合わせて結ぶ

下諏訪では、下社と路地の町歩き、湖畔の空気、季節の食と行事を組み合わせられます。御柱や遷座の文化は当年の案内を読み、自然現象は必ず見られる景色として約束しません。春夏の外歩きと秋冬の展示や湯を行き来し、町と湖の距離を自分の体力に合わせて選べます。[S1][S2][S7][S11][S12]

春は下社の木々や路地を歩き、湯と甘味の休憩を一つずつ挟めます。門前の店で塩羊羹を知ると、信州の寒天や素材の関係へも関心が広がります。花の時期や行事の実施は天候と当年の案内で選びます。複数の共同浴場を急いで回るより、一つの湯と一つの展示に余白を持たせると、町の細い道の表情を見つけやすくなります。

夏は湖畔へ出る時間と、町の神事を知る時間を分けて組めます。下社の遷座やお舟祭りの由緒は、人が力を合わせる仕事を伝えます。混雑する日の移動や見学の範囲は主催者の案内に従います。湖と門前、山の湿原は同じ徒歩圏ではありません。移動を別に整えることで、暑い日の休息や足元の負担を考えた滞在にできます。

秋は果物や新しい実り、冬は湯と文学の展示が楽しみになります。湖の御神渡り等は自然条件に左右される現象で、冬の定番として毎年の出現を約束しません。凍結や雪がある日は、坂と石段を避ける行程も選び、館内の休憩を長く取れます。地域の催しや施設の公開は現行の案内で読み、過去の開催日を今日の予定へ移しません。[S1][S2][S7][S11][S12]

春

門前と路地の散歩

一つの湯と展示、甘味を結び、花と公開条件へ合わせて歩く。[S1][S2][S7]

夏

神事と湖の空気

当年の神事の案内を読み、湖畔への移動と門前の散歩を分ける。[S2][S11]

秋・冬

実りと歌、湯の休息

果物や展示を楽しみ、雪や凍結時は坂を避ける行程へ切り替える。[S11][S12]

下諏訪温泉・共同浴場「八木温泉」
下諏訪温泉・共同浴場「八木温泉」Photo: z tanuki / CC BY 3.0

A WALK BETWEEN BATHS

湯の前後に、もうひと歩き。

秋宮と湯の路地

  1. 下社秋宮周辺
  2. 綿の湯跡周辺
  3. 旦過の湯周辺

現地の熱い湯へ自由に触れず、公開の道と入浴の案内を読む。[S1][S3][S10]

商家と歌の家

  1. 公開街路
  2. 伏見屋邸
  3. 今井邦子文学館

各施設の公開に合わせ、現存の商家と復元家屋を見比べる。[S4][S5]

湖畔の文学を知る

  1. 湖畔の公開道
  2. 諏訪湖博物館・赤彦記念館周辺

宿場の行程と移動を分け、天候と公開日へ合わせて選ぶ。[S12]

TASTE OF THE REGION

塩羊羹

塩と小豆、信州の角寒天の関係を知る菓子。門前の休憩と持ち帰る楽しみを結ぶ。[S7]

TASTE OF THE REGION

うなぎと川魚の料理

町の川魚店等が伝える食。産地と仕入れを聞き、全て諏訪湖で捕れた魚とはしない。[S7]

TASTE OF THE REGION

下諏訪の地酒

町の蔵の仕事を食卓や土産で知る。見学や試飲は現行の受け入れと移動に合わせる。[S7]

開花や展示、見学の予定に合わせて、散策先を組み合わせてみてください。共同浴場や山道などの利用案内は、訪問前に公式サイトでご確認いただけます。写真は、それぞれの撮影時点の記録です。

06 / PRESERVING THE HERITAGE

宿場の暮らしと、配湯の仕事を残す

下諏訪では、旧商家や門前の景観、共同浴場、地域へ湯を届ける仕組みが近くにあります。歴史まちづくりの区域と個別の登録を読み、敷地と改修内容に合わせて相談します。建物だけで完結せず、住民の通行と入浴、湯と営業の権利、清掃と保守を継ぐ計画が大切です。[S1][S4][S9][S10][L1][L2][L3]

町の歴史的風致の資料は、建造物と街路、神事等を結んで残す視点を示します。個別宿では地番と区域、登録等の対象を図面へ重ね、残す部材と工事を示します。狭い路地での搬入、雨や雪の日の出入り、住民の通行を合わせることで、見た目の修景と暮らしを使う条件がつながります。木造の安全と適法性は別に建築士と整理します。

湯の供給と利用許可、旅館業の承継は所有権と分けてそろえます。館外の入浴を案内する場合も、共同浴場の利用者や受付の条件を宿の都合だけで変えられません。点検、清掃、停止の連絡と案内更新の担当を渡すことで、宿と町の仕事を対応させられます。文化を見に来る人が増える時にも、暮らしの距離を保つための仕組みになります。[S1][S4][S9][S10][L1][L2][L3]

01

文化と景観を残す

旧商家、復元した茶屋、歌人の家と街路の価値を対象ごとに記録します。町の歴史的風致の区域と個別登録を分け、住民の暮らしと公開の使い方を合わせます。[S4][S5][S6][S9]

  • 現況と残す価値の写真
  • 区域と個別指定の資料
  • 市町村の文化・景観担当への相談
02

建物の履歴と安全を調べる

木部と土蔵の傷み、配湯、湿気、防火と避難を建築士と調べます。改修の履歴を現況図へ重ね、既存不適格等の適用と必要な手続を工事ごとに整理します。[L1]

  • 確認・検査と改修の履歴
  • 構造・防火・避難の調査
  • 建築士と所管窓口の工事範囲協議
03

敷地と土地利用を確かめる

路地、接道、隣地との境界を地番へ重ね、町の区域図と照合します。古い宿場だから一律に再建不可とはせず、外構や用途、工事内容を所管へ示して相談します。[S9][L1]

  • 地番・境界・接道の図面
  • 区域図と対象行為の照合
  • 土地・道路等の担当窓口照会
04

温泉を使う権利を整える

綿の湯や他の源泉、供給する系統を対象宿で特定します。温泉利用許可、供給契約と配管の管理範囲をそろえ、供給者と保健所へ名義と承継を相談します。[S1][S3][S10][L3]

  • 源泉と浴槽の系統図
  • 分析書と温泉利用許可
  • 供給・保守・承継の条件
05

営業の承継を日程へつなぐ

旅館業の事業譲渡は事前承認等を確認し、温泉、厨房と建物工事を別に工程へ並べます。館外浴場の利用は別の運営条件として整理し、営業継続を約束しません。[L2][L3]

  • 譲渡する事業と申請者
  • 客室・厨房・浴場の現況図
  • 保健所との事前相談と工程
06

湯守の仕事を引き継ぐ

温度、衛生、清掃、配管と換気を記録します。共同浴場や展示の休業、冬の道路の案内を更新する担当も渡し、宿と町の連絡を日々の仕事へ組み込みます。[S1][S3][S10][L3]

  • 温度・清掃・衛生の記録
  • 配管・換気・部材の補修歴
  • 停止時の連絡と判断の引継ぎ

残す部分と、
直す仕事を同じ図面に。

文化財の指定・登録、景観や公園の区域、建物の適法性、営業・温泉の許可は、対象と手続が異なります。用途変更の200㎡という面積基準だけで工事全体の要否を判断せず、工事の種類、規模、既存建築の状態を整理し、建築士と所管窓口へ同じ計画を示して相談します。[NAT02][NAT03][NAT04]

07 / MORE VALUE, WITH MEMORY

町へ出て戻る、小さな宿の時間

下諏訪での再生は、共同浴場と路地、文学やものづくりの展示へ案内し、宿へ戻って休む時間から考えられます。古い建物の手入れと配湯、働く動線を先に整える。町の店や施設の受け入れへ丁寧につなぐことで、宿が全てを抱えずに土地を味わう一泊を提案できます。[S4][S5][S7][S8][L1]

館外の入浴を楽しむなら、タオルや履物、荷物の支度、帰って座る場所を整えられます。展示や文学へ関心がある人には、本人の暮らしと復元施設を分けた短い案内を添えます。町の店へ食事をつなぐ場合も、人数と予約、休業の条件を合わせます。小さな宿が地域の働く場所へ案内することで、町に留まる時間が豊かになります。

古い棟の改修は、構造、防火、配管と湿気を調べ、使う範囲を選んで進めます。旧商家の活用は、過去を伝えるだけでなく今日の使い方をつくる参考になります。以下は対象施設の調査を踏まえて考える提案です。実施に向けては、所有者と運営者が調査結果を共有し、修理費と毎日の仕事を合わせて判断します。[S4][S5][S7][S8][L1]

MODEL 01

路地と共同浴場を結ぶ宿

提案として、湯へ出る支度と帰館後の休憩を整えます。浴場の利用条件と住民の通行に合う短い行程を案内します。[S1][S3]

MODEL 02

文学とものづくりを読む一泊

提案として、歌人の資料と時計、黒曜石の展示へつなぎ、宿で読書する場所を用意します。公開と予約の条件を分けて伝えます。[S5][S6][S8]

MODEL 03

旧商家から学ぶ段階改修

提案として、残す部材と使う範囲、設備更新を図面で整理します。路地と館内の動線を合わせ、毎日手入れできる空間へ整えます。[S4][S9][L1]

改修費と、続けるための資金。

下諏訪では、旧材の補修、防火と避難、配湯、路地の搬入と雨雪の動線を分けて見積もります。館外へ出る支度と戻って休む場所にも費用を置きます。調査と設計、工事、許可や契約の整理を工程へ並べ、開業前に必要な費用と再開後の運転資金を分けます。使わない棟の維持、休館中の固定費、設備の故障に備える費用も、手元資金に含めて計画します。

神事や周遊の時期と通常の平日、冬を分け、湯、清掃、料理と建物の保守の人数を比べます。館外施設の休業日にどう過ごすかも運営へ含めます。融資や支援制度は、申請者、対象経費、着手時期等を制度ごとに照会します。歴史ある温泉や古い建物の名称だけで採択や融資が決まるものではありません。見積りと返済の条件をそろえ、営業と湯、工事と引渡しの工程を資金計画へ重ねます。[F1][L1][L2][L3]

設備資金・運転資金、事業の対象、組合等の条件により融資制度は異なります。実際の費用と営業計画をそろえ、融資・補助金の募集条件と支払時期を確かめて資金繰りを組み立てます。[NAT05][NAT06]

08 / MARKET & RELATED GUIDES

諏訪地域の旅と、下諏訪の宿泊を分ける

長野県の旅には山岳、都市、温泉等が含まれ、諏訪地域でも湖畔や高原、祭りの目的が異なります。下諏訪では街道、下社、共同浴場と宿泊の関係を個別に読みます。県の動向から一棟の需要を決めず、季節、交通、食事と泊数をそろえ、町で過ごす理由を考えることが大切です。[S1][S2][S8][S11]

日帰りの参拝、湖畔の観光、街道を歩く人では、町にいる時間と荷物が違います。個別宿の記録では交通、到着時刻、食事、泊数、目的を分けます。宿場と湖、八島湿原への移動を混同せず、駅からの最後の道と坂も具体的に案内します。広域の知名度を客室数の拡大へ直結させず、宿へ戻る時間をどう用意するかへ目を向けられます。

大きな祭りの年や行事の日だけで設備や人数を決めず、通常の平日と冬を比べます。湯、清掃、料理、建物の保守に必要な人の時間を実際の仕事から見ます。町の店や展示の休業も踏まえ、館内で休む行程へ切り替える案内を持たせます。現行の営業と交通を公式情報へつなぐことで、滞在と運営の判断を助けることができます。[S1][S2][S8][S11]

観光庁2025年1〜12月確定値/都道府県全域の値
対象延べ宿泊者数外国人延べ宿泊者数外国人構成比リゾートホテル客室稼働率
長野県全域19,048,010人泊2,508,350人泊13.2%37.7%

外国人構成比は外国人延べ宿泊者数÷全体から算出。いずれも都道府県全域の統計で、この温泉地単独の集計や個別施設の売上・稼働率を示すものではありません。[MK01]

長野県全域の、
月別の宿泊者数。

県全域の季節変動を、その宿の客層や営業日、月別の販売実績と重ねます。地域全体の動きと個別の宿の運営を行き来しながら、滞在と事業の計画を考えます。

長野県の宿泊市場特集へ →
長野県の月別数値を表で確認する
長野県全域/2025年月別延べ宿泊者数
月人泊
1月1,672,530人泊
2月1,671,100人泊
3月1,362,930人泊
4月1,172,280人泊
5月1,486,740人泊
6月1,219,110人泊
7月1,818,160人泊
8月2,447,110人泊
9月1,681,800人泊
10月1,706,090人泊
11月1,381,640人泊
12月1,428,500人泊

09 / QUESTIONS

引き継ぐ前の疑問を、資料からほどく

下諏訪の湯、旧商家、文学の家には、それぞれ異なる源泉と来歴、公開の条件があります。綿の湯の物語から全浴場を同じ湯とせず、復元した建物と現存する部材も分けて読みます。承継では敷地と建物、湯と営業の資料をそろえ、町の暮らしへ合う相談の順番を整えます。[S1][L1][L2][L3]

下諏訪の湯は全て綿の湯ですか。

地域紹介にも複数の泉質が示されています。対象源泉と供給、浴槽の掲示を読み、伝承の名前から全浴場を同じ条件へまとめません。[S1][S3][S10]

今井邦子文学館は江戸期の家がそのまま残りますか。

公式案内は実家の茶屋を復元した建物としています。展示の資料と復元家屋の来歴を分けて紹介します。[S5]

伏見屋邸全体が国の重要文化財ですか。

公式案内では主屋と土蔵二棟が国の登録有形文化財です。重要文化財の指定とは異なる制度で、対象と名称を正確に読みます。[S4]

歌人の家は散歩の途中で自由に見学できますか。

柿蔭山房の内部見学には事前申請が必要と町が案内しています。公開施設ごとの条件と現行の休館案内に合わせます。[S6]

10 / PASS IT ON

この土地の湯を、次の担い手へ

湯へ出て、路地で甘味を選び、神社や歌の記憶へ寄り道する。下諏訪の価値は、暮らしと旅が近い宿場の距離にあります。次の担い手へは、商家の部材と文学の資料に加え、配湯、保守と営業の記録を渡します。町の人の道と湯を大切にしながら、使い続ける宿の姿を考えます。[S1][L1][L2][L3]

残したい建物、引き継ぎたい仕事、守りたい屋号。今ある価値と、次に必要な手入れを言葉にするところから、宿の承継は始まります。

OWNERS

歴史ある湯宿を、
非公開で次へつなぐ。

施設名を伏せた下書きから、現在の営業、建物、温泉の条件を整理できます。公開を始める前の段階からご相談ください。

NEXT KEEPERS

受け継ぎたい価値から、
取得の条件を考える。

地域、予算、運営する人、必要な改修。大切にしたい文化と、続けられる事業の条件を整理して、次の宿との出会いに備えます。

売却・承継の前に、無料の計算ツールで手取りや税の目安を確かめられます。非公開での売却・保全のご相談はエージェントに相談、ご自身での登録は物件を登録からどうぞ。

編集:ジャパンリアルター株式会社 / 堤 誠之プロフィール / TSUNAGUの想い / 代表者note ↗

出典・写真・編集について

本文・統計の出典

  1. [F1] 日本政策金融公庫|創業計画書セルフチェック・資金計画

    設備資金と運転資金、見積りと調達方法の点検。

  2. [L1] e-Gov|建築基準法

    建物の用途、確認手続、大規模修繕、既存建築物の適用関係。

  3. [L2] e-Gov|旅館業法

    営業許可と事業譲渡の事前承認。

  4. [L3] e-Gov|温泉法

    温泉の掘削・採取・利用と地位承継に関する制度。

  5. [MK01] 観光庁|宿泊旅行統計調査・2025年確定値

    都道府県全域の2025年年計・月別データです。各温泉地や個別宿の実績ではありません。

  6. [NAT02] 国土交通省|既存建築物の活用の促進

    既存建築物の現況調査、改修と活用のためのガイドライン・制度資料を掲載しています。

  7. [NAT03] e-Gov法令検索|文化財保護法

    文化財の指定・登録、保存、現状変更と所有者変更などに関する法律の本文です。

  8. [NAT04] 環境省|国立公園における届出・申請

    区域と行為に応じて必要となる自然公園法上の許可・届出を案内しています。

  9. [NAT05] 日本政策金融公庫|一般貸付(生活衛生貸付)

    生活衛生関係営業の設備資金等について、対象と条件を案内しています。

  10. [NAT06] 日本政策金融公庫|振興事業貸付

    認定振興計画を持つ組合の組合員を対象とする融資と必要な証明を案内しています。

  11. [S1] 下諏訪温泉旅館組合|温泉の魅力

    湯玉伝説、異なる泉質、共同浴場と足湯。

  12. [S10] 下諏訪温泉旅館組合|温泉めぐり

    綿の湯の旧浴場と現在へ続く配湯、町の路地。

  13. [S11] 下諏訪観光協会|イベント

    当年の行事、食や町歩きの案内。

  14. [S12] 下諏訪町|諏訪湖博物館・赤彦記念館

    湖と文学の展示、伊東豊雄設計の建物。

  15. [S2] 同|観光名所

    下社、宿場と文学、文化施設の紹介。

  16. [S3] 下諏訪観光協会|旦過の湯

    修行僧の旦過寮の由来、泉質と浴槽。

  17. [S4] 下諏訪町|伏見屋邸

    1864年頃の旧商家、2010年修理と2013年登録。

  18. [S5] 下諏訪観光協会|今井邦子文学館

    実家の茶屋を復元した建物と歌人の資料。

  19. [S6] 下諏訪町|島木赤彦住居

    柿蔭山房の来歴と内部見学の申請。

  20. [S7] 下諏訪観光協会|おみやげ処

    塩羊羹、酒、川魚等の地域の商い。

  21. [S8] 同|しもすわ今昔館おいでや

    時計と黒曜石の博物館、休憩と足湯。

  22. [S9] 下諏訪町|歴史的風致維持向上計画

    町の重点区域、保存修理と歴史まちづくりの資料。

確認日:2026年10月29日。伝承、史料、分析値、建築・保存の記録と、編集上の再生提案を分けて記述しています。

写真の撮影地・利用条件

写真は各配布元の利用条件に従って掲載しています。撮影時点の景観・設備であり、現在の営業状況や、紹介施設が売却対象であることを示すものではありません。

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