北浦と水郷を結んだ舟運
霞ヶ浦・北浦は、江戸へ物資を運ぶ水の道でした。明治期には北浦の鉾田へ向かう蒸気船航路も開かれ、港や河岸が人の往来を支えます。湖岸に残る町の成り立ちは、現在の散策や水辺の滞在にもつながっています。[04]

TSUNAGU — HOMES & LOCAL STORIES 27
茨城県 / 鹿嶋・潮来・神栖・行方・鉾田
空き家・住宅地の売却と活用
鹿島灘の海辺から、北浦と水郷の町へ。海や湖で過ごす休日と、工業地帯や地域の仕事へ通う暮らしが重なります。古い平屋や別荘風の家を考えるときは、庭や間取りの楽しさに、私道、井戸、排水、海風への備えを重ね、取得後に続く費用まで見ていきます。
歴史と、いまの暮らし
公的地価を同じ時点で
実務の視点と、再生の道
01 — HOME & LOCAL STORIES
鹿島灘の海辺から、北浦と水郷の町へ。海や湖で過ごす休日と、工業地帯や地域の仕事へ通う暮らしが重なります。古い平屋や別荘風の家を考えるときは、庭や間取りの楽しさに、私道、井戸、排水、海風への備えを重ね、取得後に続く費用まで見ていきます。
片付けや改修を急いで決める前に、家の来歴、土地の使い方、必要な手入れから考えてみる。住まいとして売る・貸す道と、家族の二拠点利用や宿泊活用を、一軒ごとの条件に沿って比べます。
02 — HISTORY & NEIGHBOURHOODS

霞ヶ浦・北浦は、江戸へ物資を運ぶ水の道でした。明治期には北浦の鉾田へ向かう蒸気船航路も開かれ、港や河岸が人の往来を支えます。湖岸に残る町の成り立ちは、現在の散策や水辺の滞在にもつながっています。[04]
1962年、鹿島・神栖・波崎にまたがる大規模な開発が始まりました。港と産業、その周りの住まいと道路が地域の姿を変えていきます。観光だけでなく、仕事へ通う住まいとしての使い道も大切にしたい地域です。[05]
鹿嶋北部や旧大洋村周辺には、住宅と別荘の使い方が重なる家があります。建てられた経緯と敷地、道路、管理の仕組みを個別に調べ、週末の拠点と定住住宅、事業としての再生を比較します。
03 — DIFFERENT HOMES, DIFFERENT LIVES
旧大洋村[汲上・上沢・札]・鹿嶋大野・角折・潮来延方 等
平屋や別荘風の家を残すなら、屋根と床下、私道の権利、井戸や浄化槽を調べます。庭の樹木と境界、工事車両が入る道も、再生の予算に関わります。
海側と市街地では、生活の便利さと維持の仕事が変わります。駅や通勤先との位置、接道、塩分の影響、敷地の排水を見て、家の次の役割を考えます。
水郷の町や湖を眺める時間が魅力です。水辺に近い家は、眺望に加え、ハザード情報と敷地の高さ、避難経路、道路や排水の状態から利用計画を組みます。[04]
地域の産業や仕事へ通う住宅として、駐車場、買物、家族の生活動線を見ます。観光施設への距離だけで宿泊収益を見込まず、賃料査定と運営費を別々に確認します。[05]
04 — REASONS TO SPEND TIME HERE
湖岸を歩き、季節の空と水面を眺める。水の道が結んだ町の歴史を知ると、見慣れた景色にも奥行きが生まれます。休日に何度も通える拠点を考える楽しみがあります。[04]
鹿島神宮などの歴史資源と、舟運で栄えた地域の町を巡る楽しみがあります。一度の旅に詰め込まず、拠点から近隣へ少しずつ出かける過ごし方もできます。[06]
海へ出かける人には、道具を置く場所や屋外の洗い場、帰宅後の動線が家の魅力になります。庭を使う楽しみに、排水、におい、夜の音や照明への配慮も加えて計画します。

05 — LAND VALUES & LOCAL CONTEXT
鹿嶋・神栖の生活圏、鉾田の海浜部、潮来・行方の水辺を分けて比較します。土地の指標に加え、私道・給排水・外構の工事を取得総額へ入れ、建物を残す案と更地の案を見比べます。[10]
2026年地価公示 / 住宅地・市区町村別平均価格
標準地の土地価格をもとにした自治体別の平均です。町丁や分譲地ごとの売値、古家付き住宅の取引価格とは区別して読みます。調査地点の立地と数は自治体によって異なります。
都県が公表した2026年地価公示の住宅地平均価格を原表から転記しました。複数の自治体をまとめた独自平均は算出していません。平均変動率は継続地点の変動率の平均で、今年と前年の公表平均価格同士を比較した変化率とは異なります。標準地数は原表の表記に従い、隔年調査等の注記は原典で確認できます。
200㎡換算は「円/㎡×200㎡÷10,000」。面積による単純な算術例で、個別敷地の形状・接道・造成・権利や建物・解体・修繕の費用は反映していません。
| 市区町村 | 住宅地平均価格 | 200㎡の算術例 | 原表PDF |
|---|---|---|---|
| 鹿嶋市 | 20,200円/㎡ | 404万円 | 20ページ |
| 潮来市 | 12,300円/㎡ | 246万円 | 20ページ |
| 神栖市 | 18,100円/㎡ | 362万円 | 20ページ |
| 行方市 | 6,500円/㎡ | 130万円 | 20ページ |
| 鉾田市 | 9,000円/㎡ | 180万円 | 20ページ |
この指標を手掛かりに、次は駅や道路、敷地の高さ、築年、建物と設備の状態が近い取引を探します。売出価格は募集時の希望額、取引価格は実際の売買の記録。それぞれの時点を確かめ、査定額と必要な工事費を並べると、現況のまま引き継ぐ場合の手残りも考えやすくなります。
国土交通省の取引価格情報を調べる ↗06 — TSUNAGU’S VIEW
実務の視点 — 堤 誠之
旧大洋村や鹿嶋北部の小さな家では、土地建物の購入価格に加えて、私道、井戸ポンプ、浄化槽、樹木をどこまで整えるかが大切です。安く買えたと思っても、使い始めるまでの工事が大きければ計画は変わります。サーフハウスや愛犬と過ごす家に合う庭があるなら、実需のセカンドハウスと宿泊活用の両方から検討できます。買主が引き受ける工事と、売主が伝える現況を丁寧に整理したい地域です。
本特集に寄せられた、この地域に関する実務コメントを趣旨を保って編集しています。
エリアの見解 — TSUNAGU編集部
この地域では、海と湖、産業の生活圏が隣り合い、市町ごとの土地指標にも違いがあります。TSUNAGUでは、海の近さを一律の強みとせず、風や水、道路と設備の維持を含めた使い勝手を見たいと考えます。小さな家の良さは、使う範囲を決めやすいこと。全面的に作り変える前に、屋根と水回り、庭への動線から整える案を検討し、年間の管理費と利用頻度まで含めて引継ぎ先を探します。
地域の公的資料、地価の原表、上記の実務視点を踏まえた編集部の分析です。
07 — REPAIR & INFRASTRUCTURE
外壁、屋根、室外機、給湯器、デッキの金物を点検します。海からの距離だけで判断せず、風の当たり方と、補修・交換の履歴から次の費用を見積もります。
持分、通行、掘削、配管の位置を調べます。樹木の伐採や工事車両の進入も含めて、接道や境界の問題を解体・改修の前に相談します。
水質、ポンプ、槽の型式と点検・清掃、排水先を調べます。宿泊定員を増やすなら、設備容量と維持の手配が計画に合うかを先に確認します。
雨漏りや構造の傷み、落下や倒壊につながる部分は、使い方を決める前にも対応が必要です。点検した内容、工事の履歴、見積りが揃うと、次の買主や借主に引き継ぐ条件も具体的になります。
08 — SIX CHOICES, ONE HOUSE
家族の道具や愛犬のために、屋外水栓、収納、囲いを整える案です。利用しない季節の巡回と草刈り、風雨への備えも年間予算に入れます。
仕事へ通う人の住まいとして、駐車と水回り、買物への道を見ます。賃料査定と工事費を照らし、空室と設備更新を見込んで検討します。
庭と間取りを生かす案です。営業条件を確認し、清掃やごみ、夜間の対応を頼める範囲で、定員と設備を決めます。
工事を決める前の比較
現況の売却査定と、改修・解体後の査定を比べ、工事・片付け・測量・売却までの維持費を差し引きます。先に出す費用と、引継ぎまでの期間まで揃えると、ご家族が選びやすくなります。
現況売却と解体の手残りを試算する →09 — A PLACE TO STAY
鹿島灘の海辺や北浦の近くで宿を考えるときは、来訪目的に合う設備と、地域の暮らしへの配慮を一緒に設計します。用途地域、区域区分、地区計画、農地、建物と消防を調べ、住宅宿泊事業と旅館業の手続きを分けて相談。県の届出ができても、道路や土地の利用条件の確認は別に必要です。屋外シャワー、BBQ、愛犬用の庭は、排水や音、ごみまで考え、収益の見込みと継続費用を比べます。
住宅宿泊事業は住宅の要件を満たし、年間180日以内の上限や地域の条例に沿って行う制度です。一棟貸しという呼び方だけでは営業区分は決まらず、旅館業は用途・施設・営業方法に応じた許可等を確認します。[08][09]
用途地域、地区計画、接道、建築、消防、給水・排水を調べ、所在地を管轄する行政へ事前相談します。庭や室内の改装を発注する前に、使える範囲と必要な工事を具体的にします。
予約や鍵を電子化した後も、清掃、設備故障、夜間の連絡、ごみと近隣対応は続きます。移動と駐車、作業の報酬、緊急時の担当まで含めて、住宅賃貸や自己利用の案と比較します。
10 — START WITH WHAT YOU KNOW
所在地・地番、名義、納税通知書、図面、工事の履歴。揃わない資料は、所在と入手先から整理できます。
使う予定、片付け、修繕、維持費、相続の状況。売却に決めていなくても、優先したいことから比べられます。
再建築、農地、道路、地区計画、宿泊営業など、論点に合わせて資料と図面を示し、必要な手順を相談します。
| 相談したいこと | 窓口・公式案内 | 用意したい資料・相談内容 |
|---|---|---|
| 空き家バンク・管理・活用の相談 | 鉾田市 都市計画課 0291-36-7754 | 所在地・地番、名義が分かる資料、家の状態と希望する使い方。 |
| 空き家バンク・管理・活用の相談 | 鹿嶋市 都市計画課 0299-82-2911 | 所在地・地番、名義が分かる資料、家の状態と希望する使い方。 |
| 空き家バンク・管理・活用の相談 | 潮来市 企業立地戦略室 0299-63-1111 | 所在地・地番、名義が分かる資料、家の状態と希望する使い方。 |
| 空き家バンク・管理・活用の相談 | 神栖市 住宅政策課 0299-95-6595 | 所在地・地番、名義が分かる資料、家の状態と希望する使い方。 |
| 空き家バンク・管理・活用の相談 | 行方市 事業推進課 0299-72-0811 | 所在地・地番、名義が分かる資料、家の状態と希望する使い方。 |
| 住宅宿泊事業の届出・事前相談 | 茨城県 生活衛生課 029-301-3414 | 所在地、住宅としての利用状況、図面、地区計画と管理体制。調整区域は開発担当へも確認。 |
| 旅館業の営業許可 | 所在地を管轄する保健所 | 敷地と建物の図面、定員、給水・排水、工事と運営の計画。水戸市は市保健所が担当。 |
消防設備は管轄消防とも協議します。受付時間、予約、担当課の連絡先は、リンク先の公式案内で確認できます。
11 — TOOLS & PRACTICAL GUIDES
費用を試す。契約や土地の言葉を知る。地域の歴史と宿の実務を読む。気になることから、TSUNAGUの既存特集へ進めます。
12 — QUESTIONS FROM OWNERS
設備の状態と利用計画を調べて検討します。水質、ポンプ、槽の型式・容量、点検・清掃、排水先と道路の権利を確認し、更新費を含む予算を組みます。宿泊活用では定員や衛生・消防の要件も確認します。
眺望や庭は魅力の一つですが、価格は接道、土地利用、建物の状態、塩害や水への備え、営業条件などで異なります。住宅・セカンドハウスとしての査定と宿泊事業の計画を分けて比較します。
所在地と、いま分かることから相談できます。名義や権利、建物の状態、残す品と処分する品を整理し、大きな片付けや改修を発注する前に、現況での引継ぎも含めて比べます。
土地としての需要に加え、修繕して住みたい買主の選択肢もあります。現況と解体後の査定、工事費、再建築の条件、税負担と管理費を比べます。危険な部分には早めに対応し、大きな工事は査定や見積りを踏まえて判断できます。
相談できます。住宅や別荘としての売却、戸建て賃貸、家族の二拠点利用などを、立地と建物の条件から比較します。宿泊転用の可否だけで、家の引継ぎ方が決まるわけではありません。
住宅宿泊事業の住宅要件と営業日数、賃貸借の契約、実際の利用形態を確認して検討します。1か月以上という期間だけで旅館業に当たらないと決まるものではありません。所在地の条例・規約と管理体制を含め、管轄窓口へ相談します。
構造、用途、築年、取得価額と使用状況、取得後の工事内容で取扱いが異なります。耐用年数や修繕費・資本的支出の区分を税理士等に確認し、売買契約と工事明細、取得後の収支を合わせて検討できます。
相談できます。家族が使う予定と年間の維持費、今後の修繕を整理し、売却、賃貸、自己利用、宿泊活用、解体、維持管理を比較します。登記・税務・建築・許認可などは必要に応じて専門家と確認します。
13 — TSUNAGU, THE NEXT CHAPTER
売ると決めていなくても。
修繕や土地の条件が気になっていても。
家と、ご家族に合う引継ぎを。
JAPAN REALTOR — PRACTICAL PERSPECTIVE
不動産業界21年目。一棟収益不動産や宿泊施設の売買・事業再生に携わり、旅館法人3社の代表として再生・運営に関わってきました。空き家や空き別荘、企業保養所について、現況での売却・引継ぎから活用の検討まで相談を受けています。
土地の利用条件と、取得・修繕・運営の費用を一緒に考え、必要に応じて登記・税務・建築・許認可の専門家と連携します。
代表者の経歴と相談領域を読む →売却のご相談0120-940-592
ジャパンリアルター株式会社/宅地建物取引業:東京都知事(2)第104145号
14 — EDITORIAL, DATA & PHOTO CREDITS
編集・構成:TSUNAGU編集部(ジャパンリアルター株式会社)。編集確認日:2026年11月1日。官公庁・自治体・観光協会・施設運営者等の公表資料および公的統計をもとに、地域の歴史・暮らしと、空き家の売却・保存活用の視点から編集した専門特集です。地価の対象時点・原典・転記と計算の条件は本文に記しています。実務の視点は堤 誠之から寄せられた地域別コメントを趣旨を保って編集し、エリアの見解は公開資料と実務視点を踏まえた編集部の分析として掲載しています。個別の掲載写真や施設、住宅が空き家・売却募集中であることを示すものではありません。最新の利用案内や個別条件については、各公式情報・管轄窓口にてご確認ください。