川を下った西川材
飯能を中心とする山林で育った木材は、かつて筏で江戸へ運ばれました。「西の川から来る材」が西川材の名の由来と伝えられ、伐採・流送・製材の道具が市立博物館に残ります。家の木部や庭を生かす再生にも、この土地が育てた木の文化を思い起こせます。[01]

TSUNAGU — HOMES & LOCAL STORIES 11
埼玉県 / 飯能・日高
空き家・住宅地の売却と活用
飯能河原で過ごす午後、高麗川沿いの散歩、木の香りに触れる町歩き。飯能・日高には、東京へ通う暮らしと山里の時間が重なっています。丘陵の住宅地に残る一軒も、坂道や庭、使われてきた木を見直すことで、次の家族の拠点を考えられます。
歴史と、いまの暮らし
公的地価を同じ時点で
実務の視点と、再生の道
01 — HOME & LOCAL STORIES
飯能河原で過ごす午後、高麗川沿いの散歩、木の香りに触れる町歩き。飯能・日高には、東京へ通う暮らしと山里の時間が重なっています。丘陵の住宅地に残る一軒も、坂道や庭、使われてきた木を見直すことで、次の家族の拠点を考えられます。
片付けや改修を急いで決める前に、家の来歴、土地の使い方、必要な手入れから考えてみる。住まいとして売る・貸す道と、家族の二拠点利用や宿泊活用を、一軒ごとの条件に沿って比べます。
02 — HISTORY & NEIGHBOURHOODS

飯能を中心とする山林で育った木材は、かつて筏で江戸へ運ばれました。「西の川から来る材」が西川材の名の由来と伝えられ、伐採・流送・製材の道具が市立博物館に残ります。家の木部や庭を生かす再生にも、この土地が育てた木の文化を思い起こせます。[01]
日高市の武蔵台・横手台は、高麗駅の南西側に広がる住宅地です。武蔵台団地地区では、道路・公園・緑道と住宅が計画され、地区計画によって土地利用や建物の形が定められています。美杉台・永田台など飯能側の住宅地とは、所在地と適用される計画を分けて調べます。[02][03]
巾着田や日和田山、高麗神社周辺は、日高の自然と歴史に触れる場所。飯能の町から山側へ進むと、名栗など川と森に近い集落へ続きます。整った住宅地と山里では、暮らしの交通や不在時の管理も変わるため、家の形成過程と今の使いやすさを一緒に見たい地域です。[04]
03 — DIFFERENT HOMES, DIFFERENT LIVES
美杉台・こま川団地・武蔵台・高麗川・横手台・永田台・名栗 等
駅や店へ向かう道、バス停との高低差、車の出入りを日々の暮らしから見ます。庭の眺めに加え、玄関までの段差と駐車位置を具体的にすると、定住用住宅としての魅力も伝えやすくなります。[05]
武蔵台・横手台は日高市の住宅地です。地区計画の区域と区分、道路・緑道との関係を確かめ、住環境を受け継ぐ売買や賃貸を考えます。武蔵台は地区内でも用途などのルールが分かれます。[02][03]
川や山の近さは、朝の散歩や短い登山を日常に取り込める楽しみ。河川沿いか丘陵かで防災や敷地管理は異なり、自然の近さと暮らす道筋を重ねて家を選べます。[04]
使う季節や頻度を決め、買物、清掃、設備保守を頼める範囲を調べます。敷地に山林や水路が付く家では、家屋だけでなく引き継ぐ土地と管理範囲まで整理しておきたいところです。[05]
04 — REASONS TO SPEND TIME HERE
市立博物館で西川材の仕事を知り、町の木工や建具を見直す。新しい内装ですべてを覆う前に、その家に残る柱や床、家具をどう使うか考えるきっかけになります。[01]
季節の草花と川の風景が楽しめる巾着田。日和田山と組み合わせれば、遠出をしない休日にも行き先が生まれます。花の時期だけでなく、平日や雨の日の暮らしも思い描けます。[04]
高麗神社や聖天院周辺には、地域の歴史を訪ねる道があります。住宅地の静かな暮らしと、寺社や緑へ出かける時間。その距離感を自分の足で確かめることも、家を引き継ぐ楽しみです。[04]

05 — LAND VALUES & LOCAL CONTEXT
同じ市の平均地価でも、駅周辺と丘陵・山側では条件が違います。標準地の用途と位置を確かめ、接道、高低差、駐車、修繕の負担を添えて比較します。眺めの良さを評価する場合も、搬入や維持費まで含めて取得後の支出を見ます。[12]
2026年地価公示 / 住宅地・市区町村別平均価格
標準地の土地価格をもとにした自治体別の平均です。町丁や分譲地ごとの売値、古家付き住宅の取引価格とは区別して読みます。調査地点の立地と数は自治体によって異なります。
都県が公表した2026年地価公示の住宅地平均価格を原表から転記しました。複数の自治体をまとめた独自平均は算出していません。平均変動率は継続地点の変動率の平均で、今年と前年の公表平均価格同士を比較した変化率とは異なります。標準地数は原表の表記に従い、隔年調査等の注記は原典で確認できます。
200㎡換算は「円/㎡×200㎡÷10,000」。面積による単純な算術例で、個別敷地の形状・接道・造成・権利や建物・解体・修繕の費用は反映していません。
| 市区町村 | 住宅地平均価格 | 200㎡の算術例 | 原表PDF |
|---|---|---|---|
| 飯能市 | 90,300円/㎡ | 1,806万円 | 15ページ |
| 日高市 | 49,700円/㎡ | 994万円 | 16ページ |
この指標を手掛かりに、次は駅や道路、敷地の高さ、築年、建物と設備の状態が近い取引を探します。売出価格は募集時の希望額、取引価格は実際の売買の記録。それぞれの時点を確かめ、査定額と必要な工事費を並べると、現況のまま引き継ぐ場合の手残りも考えやすくなります。
国土交通省の取引価格情報を調べる ↗06 — TSUNAGU’S VIEW
実務の視点 — 堤 誠之
丘陵の家では、眺めの良さと同じくらい、道路から玄関までの高低差を見たいところです。階段、擁壁、駐車位置は、日々の使いやすさだけでなく、修繕の搬入や解体費にも関わります。高齢の所有者には負担だった坂道も、次の人にとっては日当たりや静けさを気に入る理由になることがあります。外観だけで評価を終えず、どんな暮らしなら続けやすいか、工事と管理の負担まで具体的にして引き継ぎたいと考えます。
本特集に寄せられた、この地域に関する実務コメントを趣旨を保って編集しています。
エリアの見解 — TSUNAGU編集部
飯能・日高の家は、駅への距離だけでは見えない良さを持っています。一方、同じ「丘陵の住宅地」でも、計画された道路や緑道のある街区と、山里の道沿いに建つ家では、修繕や土地利用の条件が異なります。住宅としての生活動線を確かめたうえで、庭や木の空間を残す部分改修、家族の二拠点利用、条件を満たす宿泊利用を順に比較すると、過大な工事を先に決めず、その家の個性を次の使い手へ伝えやすいと考えます。
地域の公的資料、地価の原表、上記の実務視点を踏まえた編集部の分析です。
07 — REPAIR & INFRASTRUCTURE
階段のぐらつき、擁壁の傾き・水抜き穴、雨の日の流れを点検します。手すりを付けるだけで済む部分と、構造調査が必要な部分を分け、搬入経路も見積りに伝えます。
落ち葉による雨樋の詰まり、枝と屋根の接触、床下の湿気を見ます。木陰を残す楽しみと、伐採・剪定を続ける費用を合わせて考えます。
水道・浄化槽の種類や維持記録、露出管や給湯器の凍結対策を確かめます。長期不在の家では、通水や換気を誰が行うかまで決めておくと再利用が続けやすくなります。
雨漏りや構造の傷み、落下や倒壊につながる部分は、使い方を決める前にも対応が必要です。点検した内容、工事の履歴、見積りが揃うと、次の買主や借主に引き継ぐ条件も具体的になります。
08 — SIX CHOICES, ONE HOUSE
玄関の段差、洗面・浴室、断熱など、毎日の負担に関わる部分を優先。庭と眺めを残し、生活に必要な改修を整理して、現況売却と修繕後売却を比べます。
床や柱、建具を残せる範囲で直し、使う部屋から整えます。趣味の道具や自転車の置場、仕事をする小部屋など、使う目的を絞ると改修範囲も定めやすくなります。
宿を考えるなら、駅や登山口までの移動、濡れた装備の置場、清掃と緊急対応を設計します。地区計画や許認可を確かめ、住宅で貸す案と収支を比べます。
工事を決める前の比較
現況の売却査定と、改修・解体後の査定を比べ、工事・片付け・測量・売却までの維持費を差し引きます。先に出す費用と、引継ぎまでの期間まで揃えると、ご家族が選びやすくなります。
現況売却と解体の手残りを試算する →09 — A PLACE TO STAY
日高の武蔵台団地地区では、同じ地区内でも用途の区分が異なります。飯能の山側の家も含め、所在地の用途地域・地区計画・自然公園等の条件を先に確認し、住宅宿泊事業の届出と旅館業の許可を分けて検討します。民泊は年間180日以内という上限に加え、住宅の要件、安全設備、管理体制への対応が必要です。宿泊を予定しない二拠点利用や住宅賃貸とも費用を並べることで、家の条件に合う計画を選べます。
住宅宿泊事業は住宅の要件を満たし、年間180日以内の上限や地域の条例に沿って行う制度です。一棟貸しという呼び方だけでは営業区分は決まらず、旅館業は用途・施設・営業方法に応じた許可等を確認します。[10][11]
用途地域、地区計画、接道、建築、消防、給水・排水を調べ、所在地を管轄する行政へ事前相談します。庭や室内の改装を発注する前に、使える範囲と必要な工事を具体的にします。
予約や鍵を電子化した後も、清掃、設備故障、夜間の連絡、ごみと近隣対応は続きます。移動と駐車、作業の報酬、緊急時の担当まで含めて、住宅賃貸や自己利用の案と比較します。
10 — START WITH WHAT YOU KNOW
所在地・地番、名義、納税通知書、図面、工事の履歴。揃わない資料は、所在と入手先から整理できます。
使う予定、片付け、修繕、維持費、相続の状況。売却に決めていなくても、優先したいことから比べられます。
再建築、農地、道路、地区計画、宿泊営業など、論点に合わせて資料と図面を示し、必要な手順を相談します。
| 相談したいこと | 窓口・公式案内 | 用意したい資料・相談内容 |
|---|---|---|
| 飯能市内の空き家の売却・賃貸 | 飯能市 空き家バンク相談窓口 | 所在地、家族の利用予定、登記・図面・修繕記録。 |
| 武蔵台等の用途・地区計画 | 日高市 都市計画課の地区計画案内 | 地番、配置図、建物用途、工事・利用の計画。 |
| 住宅宿泊事業の届出・管理体制 | 埼玉県 観光課 民泊・旅行業受付窓口 048-830-3959 | 所在地、住宅としての利用状況、平面図、管理方法。来庁相談は事前予約。 |
| 旅館業の施設基準・許可 | 埼玉県の管轄保健所 | 所在地、平面図、客室数・定員、給排水、営業計画を示して所管の保健所を確認。 |
消防設備は管轄消防とも協議します。受付時間、予約、担当課の連絡先は、リンク先の公式案内で確認できます。
11 — TOOLS & PRACTICAL GUIDES
費用を試す。契約や土地の言葉を知る。地域の歴史と宿の実務を読む。気になることから、TSUNAGUの既存特集へ進めます。
12 — QUESTIONS FROM OWNERS
武蔵台・横手台は日高市にある住宅地です。所在地を確かめ、空き家や都市計画の相談は日高市の担当へ進めます。飯能市の美杉台・永田台などとは、適用される計画や窓口を分けて整理します。
解体前に接道と再建築、擁壁、工事の搬入経路を調べ、現況での売却と比較できます。階段のある家の使いやすさと工事費は物件ごとに異なるため、査定と見積りを合わせて判断します。
所在地と、いま分かることから相談できます。名義や権利、建物の状態、残す品と処分する品を整理し、大きな片付けや改修を発注する前に、現況での引継ぎも含めて比べます。
土地としての需要に加え、修繕して住みたい買主の選択肢もあります。現況と解体後の査定、工事費、再建築の条件、税負担と管理費を比べます。危険な部分には早めに対応し、大きな工事は査定や見積りを踏まえて判断できます。
相談できます。住宅や別荘としての売却、戸建て賃貸、家族の二拠点利用などを、立地と建物の条件から比較します。宿泊転用の可否だけで、家の引継ぎ方が決まるわけではありません。
住宅宿泊事業の住宅要件と営業日数、賃貸借の契約、実際の利用形態を確認して検討します。1か月以上という期間だけで旅館業に当たらないと決まるものではありません。所在地の条例・規約と管理体制を含め、管轄窓口へ相談します。
構造、用途、築年、取得価額と使用状況、取得後の工事内容で取扱いが異なります。耐用年数や修繕費・資本的支出の区分を税理士等に確認し、売買契約と工事明細、取得後の収支を合わせて検討できます。
相談できます。家族が使う予定と年間の維持費、今後の修繕を整理し、売却、賃貸、自己利用、宿泊活用、解体、維持管理を比較します。登記・税務・建築・許認可などは必要に応じて専門家と確認します。
13 — TSUNAGU, THE NEXT CHAPTER
売ると決めていなくても。
修繕や土地の条件が気になっていても。
家と、ご家族に合う引継ぎを。
JAPAN REALTOR — PRACTICAL PERSPECTIVE
不動産業界21年目。一棟収益不動産や宿泊施設の売買・事業再生に携わり、旅館法人3社の代表として再生・運営に関わってきました。空き家や空き別荘、企業保養所について、現況での売却・引継ぎから活用の検討まで相談を受けています。
土地の利用条件と、取得・修繕・運営の費用を一緒に考え、必要に応じて登記・税務・建築・許認可の専門家と連携します。
代表者の経歴と相談領域を読む →売却のご相談0120-940-592
ジャパンリアルター株式会社/宅地建物取引業:東京都知事(2)第104145号
14 — EDITORIAL, DATA & PHOTO CREDITS
編集・構成:TSUNAGU編集部(ジャパンリアルター株式会社)。編集確認日:2026年11月1日。官公庁・自治体・観光協会・施設運営者等の公表資料および公的統計をもとに、地域の歴史・暮らしと、空き家の売却・保存活用の視点から編集した専門特集です。地価の対象時点・原典・転記と計算の条件は本文に記しています。実務の視点は堤 誠之から寄せられた地域別コメントを趣旨を保って編集し、エリアの見解は公開資料と実務視点を踏まえた編集部の分析として掲載しています。個別の掲載写真や施設、住宅が空き家・売却募集中であることを示すものではありません。最新の利用案内や個別条件については、各公式情報・管轄窓口にてご確認ください。