SHIOBARA at a glance
塩原温泉の基本情報
| 所在地 | 栃木県那須塩原市・箒川渓谷を中心とする温泉郷[1] |
|---|---|
| 温泉地の構成 | 川沿いから山側へ広がる塩原十一湯[2] |
| 泉質 | 公式案内では療養泉10分類のうち6種類[2] |
| 歴史の起点 | 806年に元湯で発見されたと伝わる[3] |
| 交通の起点 | JR那須塩原駅・西那須野駅から路線バス[10] |
泉質を知るほど、選ぶ楽しみが広がる。
- 温泉郷の構成
- 大網・福渡・塩釜・塩の湯・畑下・門前・古町・中塩原・上塩原・元湯・新湯の十一湯
- 泉質の多様さ
- 公式案内では療養泉の分類10種類のうち6種類が存在
- 浴場で見たいこと
- 源泉名、泉質、湯色、浴槽ごとの利用方法
塩原温泉郷の公式案内は、全国の療養泉の分類10種類のうち、6種類の泉質が塩原にあると紹介しています。塩化物泉を中心とする地区、硫黄泉が湧く地区などがあり、湯色や周囲の景色も変わります。ただし、地区の紹介に複数の泉質があっても、一軒でその全てに入れるという意味ではありません。気になる湯から宿を探すときは、各施設の使用源泉まで読むと違いが分かります。
透明な湯も、色のついた湯も、それぞれの源泉と浴場の条件によって表情が変わります。写真の色だけで選ぶより、川を見ながら入りたい、静かな内湯で過ごしたいなど、浴場での時間を思い描いてみましょう。日帰りの湯を加える際は受付を確認し、宿の湯を味わう時間も十分に。湯数を増やさなくても、泉質を一つ知ることで旅の記憶は深まります。
古湯の伝説から、文学者が訪ねる温泉地へ。
塩原の歴史は、806年に元湯で温泉が発見されたという伝承から語られます。那須塩原市の年表も「発見されたと伝えられる」と記しています。元湯は温泉郷の源流をたどる場所である一方、同じ年表には1659年の地震による大きな被害も残されています。古湯の名を受け継ぐ土地には、災害を経ても温泉を使い続けてきた人々の時間があります。
1884年には三島通庸によって塩原新道が開かれ、山あいの温泉へ向かう交通が整っていきました。やがて塩原は多くの文学者が訪れる土地となり、その歩みを知る資料が塩原もの語り館に集められています。自然を眺めるために歩く道が、誰かが文章に残した場所にもつながっている。温泉と渓谷に歴史や文学を重ねてみると、何気ない散歩にも奥行きが生まれます。
806年は元湯の開湯伝承として紹介しています。十一の地区が同じ年に一斉に開かれたことを示すものではありません。歴史の年次は那須塩原市の年表を参照しています。[3][4]
- 806年の伝承
元湯で温泉が発見されたと伝えられる。
- 1659年
元湯温泉が地震によって大きな被害を受ける。
- 1884年
三島通庸が塩原新道を開き、温泉地への交通が整う。
- 近代以降
文学者が訪ねた記憶を重ね、湯と渓谷を楽しむ温泉郷として親しまれる。
吊橋を渡ると、川の見え方が変わる。
塩原の風情をつくるのは、宿の前を流れる川と、それを渡る橋です。紅の吊橋では川沿いの木々を近くに見て、もみじ谷大吊橋では渓谷を広く眺める。橋を渡るという同じ動作でも、周囲の広がりが違います。客室で見ていた川に外から近づき、歩いた後は宿へ戻ってまた眺める。その行き来が、川沿いに泊まる面白さになります。
温泉街の食べ歩きも楽しみですが、塩原全体が歩いて回れる一つの街というわけではありません。山側の宿と中心部を組み合わせるなら、車やバスの移動も見込む必要があります。宿の近くで夕方の散歩を楽しみ、離れた橋や観光施設は翌日に訪ねる。場所を欲張りすぎずに分けると、湯の時間と街の時間を両方味わえます。
橋と足湯、文学の寄り道を楽しむ。

紅の吊橋
塩原もの語り館の裏手で、箒川に架かる吊橋です。周辺のモミジが色づく秋の名所として知られますが、緑の季節にも川沿いを歩くきっかけになります。もの語り館の見学と合わせ、光のある時間に訪ねたい場所です。[5]
もみじ谷大吊橋
全長320mの歩行者用吊橋から、渓谷を広く見渡すスポットです。温泉街の小さな橋とは異なる大きなスケールを楽しめます。宿への到着前や翌日の移動途中に立ち寄り、渡る時間と景色を眺める時間をゆっくり取りましょう。[6]
塩原もの語り館
塩原温泉の歴史と文学に触れる資料展示室を備え、観光案内や飲食、買い物もできる施設です。展示を見てから川沿いへ出ると、土地と人との関わりが散歩の中に加わります。雨の日の過ごし方を考える際にも候補になります。[4]
塩原温泉湯っ歩の里
全長60mの足湯回廊を備える温泉公園です。周囲の風景を眺めながら、全身浴とは違う形で塩原の湯に触れられます。街歩きの途中の休憩にも。足湯施設なので、旅館の大浴場とは利用の仕方が異なります。[7]
滞在に加えたい、もう一つの楽しみ。
渓谷の色と、湯の温もりを重ねる四季。

SPRING春
芽吹きの川沿いを歩き、吊橋から木々の色を眺める季節。長い散策をしない日も、宿の近くの橋まで歩いて戻るだけで、渓谷の春に触れられます。
SUMMER夏
深い緑と水の流れを楽しむ季節です。日中の散策は休憩を挟み、午後は足湯や資料展示室へ。外で過ごす時間と宿で休む時間を組み合わせましょう。
AUTUMN秋
紅の吊橋や渓谷の木々が色づく季節。紅葉を眺める場所を一つ選び、混み合う時期は移動に余裕を。山側と川沿いでは見頃が異なるので、直前の情報が役立ちます。
WINTER冬
湯と宿の食事を中心に、静かに過ごしたい季節です。山側へ向かう道や朝夕の路面状況を確認し、散歩は短い距離でも十分。温泉に戻る時間を楽しみに出掛けます。
季節の過ごし方は編集上の提案です。花・紅葉・積雪の様子や体験の催行状況は年ごとに変わります。
一杯の驚きと、手に取って楽しむ街の味。
塩原の名物といえば、スープ入り焼きそば。ソース焼きそばを店ごとのスープに浸した料理で、見た目から想像する味と、麺を口にしたときの印象の違いも楽しみです。温泉旅館の食事とは別に、街の店を訪ねる昼食の目的になります。店によって味わいが異なるため、初めてなら一店を選んでゆっくり味わい、別の店は次の旅の楽しみに残すのもよいでしょう。
もう一つの名物が、具材を生地で包んだとて焼です。菓子店や飲食店ごとに中身が異なり、甘い味も食事系もあります。歩く途中で小腹を満たしたいときや、昼食の後に少しだけおやつを楽しみたいときにも。販売時刻やその日の品ぞろえを確認し、食べる場所で落ち着いて味わえば、店を訪ねる時間も温泉街の思い出になります。
泊まる地区と、楽しみたい源泉を選ぶ。
塩原では、温泉郷全体の名前に加え、どの地区の宿かを見て選ぶことが大切です。川沿いの散歩や店巡りを楽しむのか、山側の湯宿で静かに過ごすのか。温泉街を歩いて移動したい場合は、目的地と宿の間の道順まで確認しましょう。同じ塩原の宿でも、周囲の過ごし方は大きく違います。
泉質にこだわるなら使用源泉を、景色にこだわるなら客室や浴場から川が見える条件を確認します。露天風呂まで階段を使うか、送迎があるか、食事をどこで取るかも滞在の心地よさに関わります。湯の魅力と、一泊を無理なく楽しめる設備を合わせて考えると、次に訪ねたい宿も自然に見えてきます。
公式サイトが紹介する宿数の目安
約60軒参照資料の対象範囲による数値 [1]温泉地の規模を知る、施設数の参考資料
塩原温泉郷公式サイトは、温泉郷の宿数を「約60軒」と紹介しています。2026年10月26日確認。元の集計年月や対象施設の詳細は明記されていないため、同日現在の全営業施設を独自集計した数ではなく、温泉郷の規模を知る目安です。
参考:ゆこゆこ「塩原温泉の宿」の表示は14件。2026年10月26日確認。公式サイトの約60軒とは集計範囲が異なります。[11]
宿を選ぶときの、三つの視点
- 景色と立地見たい景色と、宿の周囲での過ごし方。
- 温泉と食事利用する源泉・浴場、夕食の形式と会場。
- 移動駅やバス停からの道順、送迎、荷物を持った移動。
湯と川を味わう、一泊二日の歩き方。
宿での時間を大切にしながら、土地の見どころにも触れる一泊二日。以下は滞在の組み立て例です。
1日目・午後
塩原もの語り館で温泉郷の歴史や観光情報に触れ、紅の吊橋周辺を散策。宿の場所に合わせて移動し、日帰り入浴を加える場合も、早めのチェックインを目指します。
1日目・夕方〜夜
宿の源泉と浴場の景色を楽しみ、ゆっくり夕食を。外へ出るなら近い道を短く歩き、翌朝の川の眺めも楽しみに、温泉と部屋で過ごす時間を残します。
2日目・午前〜昼
湯っ歩の里やもみじ谷大吊橋を、宿の場所と帰り道に合わせて選びます。昼食にはスープ入り焼きそば、休憩にはとて焼を候補に。帰りのバスや列車の時刻も先に確認を。

アクセスと、到着してからの過ごし方
JR那須塩原駅・西那須野駅から塩原温泉方面へ向かう路線バスが基本です。公式アクセス案内からJRバス関東の運行情報を確認できます。塩原温泉郷は広いため、目的の宿に近い停留所と、その先の送迎を予約時に確かめましょう。車の場合も、川沿いの中心部と元湯・新湯などの山側を分けて道順を確認し、冬は路面状況を見込んだ経路を選びます。[10]
塩原温泉の宿が、次へ繋ぐもの。
十一の温泉地が、それぞれの源泉と景色を受け継いでいること。宿の湯を楽しんだ人が街を歩き、橋を渡り、店の味を知ること。塩原の価値は、一つの名所だけで語りきれないこの広がりにあります。湯を守る営みと、川沿いで過ごす楽しさを一緒につないでいくことが、また訪ねたくなる温泉郷を育てます。
宿の記憶を、次代へ
十一湯それぞれの個性と、宿の営みを次へ。
この土地で宿を営んできた方へ。これから地域の宿を受け継ぎたい方へ。TSUNAGUでは、ご自身で進めることも、必要な場面で担当者に相談することもできます。
本特集は温泉地の紹介です。写真・施設数・観光施設の記載は、TSUNAGUへの物件掲載や売却意向を示すものではありません。
Questions
塩原温泉を、もう少し知る。
塩原十一湯とはどの温泉ですか?
大網・福渡・塩釜・塩の湯・畑下・門前・古町・中塩原・上塩原・元湯・新湯の十一地区です。箒川沿いの温泉街から山側まで広がり、地区によって湯や周囲の景色が異なります。
塩原の宿では同じ泉質に入れますか?
同じではありません。温泉郷全体で複数の泉質があり、公式案内では療養泉の10分類のうち6種類と紹介しています。宿泊する施設が使う源泉と浴場の案内を確認し、好みの湯を探してください。
塩原全体を徒歩で巡れますか?
温泉郷は広く、中心部と元湯・新湯などを全て徒歩で巡る想定には向きません。泊まる地区の近くを歩き、離れた目的地にはバスや車を使う計画にすると、湯の時間も十分に取れます。
紅の吊橋ともみじ谷大吊橋は同じ場所ですか?
別の橋です。紅の吊橋は塩原もの語り館の裏手にあり、もみじ谷大吊橋は全長320mの大きな吊橋です。地図で位置を確認し、宿の場所と移動手段に合わせて組み合わせましょう。
温泉街で食べたい名物はありますか?
スープ入り焼きそばと、とて焼が代表的な名物です。店ごとに味や具材が異なります。昼食とおやつで楽しみを分け、営業時間や販売状況を事前に確かめて訪ねると無理なく回れます。
宿は約60軒と14件のどちらですか?
約60軒は公式サイトが紹介する温泉郷の規模の目安で、集計基準年月は明記されていません。14件は2026年10月26日に確認したゆこゆこの掲載宿数です。集計対象が異なるため、同じ総数として比較していません。
Explore the context
土地を知り、運営を考え、次の一歩へ。
Sources & photo credits
出典・写真クレジット
編集・構成:TSUNAGU。最終確認日:2026年10月26日。自治体・観光協会・施設運営者などの公表資料に基づく独自の特集です。開湯年の異説や集計時点が分からない数値は、その条件を本文に添えています。滞在プランと宿選びの提案は編集上の考察です。現地取材や独自の施設調査を実施した記事ではありません。料金・時刻・空室・当日の営業は各公式案内をご確認ください。
- ShiobaLove|源泉遺産 塩原温泉郷公式サイト ↗十一地区の温泉郷、約60軒という宿数の紹介、渓谷・滝・吊橋と散策。2026年10月26日確認
- 塩原温泉郷公式|塩原十一湯まとめ ↗十一湯の地区名と泉質の違い、10分類のうち6種類という紹介
- 那須塩原市|那須塩原市の歴史 ↗806年の元湯発見伝承、1659年の被害、1884年の塩原新道開通
- 塩原もの語り館|公式サイト ↗温泉郷の歴史・文学の資料展示、観光案内と飲食・買い物
- 那須塩原市観光局|紅の吊橋 ↗塩原もの語り館裏手の立地、箒川に架かる橋と紅葉
- 那須塩原市観光局|もみじ谷大吊橋 ↗全長320mの歩行者用吊橋と渓谷の眺望
- 那須塩原市|塩原温泉湯っ歩の里 ↗全長60mの足湯回廊と温泉公園
- 塩原温泉郷公式|とて焼 ↗とて焼の紹介と販売店
- 那須塩原市観光局|塩原温泉郷 OFFICIAL TRAVEL GUIDE・グルメ ↗スープ入り焼きそばの特徴、とて焼と店ごとの個性
- 塩原温泉郷公式|アクセス ↗那須塩原駅・西那須野駅からのJRバス、各方面からの交通案内
- ゆこゆこ|塩原温泉 ↗指定参考資料、塩原温泉の掲載宿14件という表示。2026年10月26日確認
掲載写真について
Wikimedia Commonsで公開され、下記ライセンスで再利用できる実写写真を使用しています。配布元の縮小画像を保存し、表示時に枠に合わせてトリミングしています。撮影時点の風景であり、現在の施設の営業状況を示す写真ではありません。
原題:Shiobara-Shiogama Onsen Town.jpg
写真:Miyuki Meinaka / CC BY-SA 4.0 / 2025年2月
変更:配布元の縮小画像を使用。表示枠に合わせたトリミングあり。色調補正・合成なし。
この写真と表示用トリミングの改変部分は、元写真と同じCC BY-SA 4.0で提供します。
原題:那須塩原・もみじ谷大吊橋 - panoramio.jpg
写真:KΛNΛTΛ / CC BY-SA 3.0 / 撮影年月の記載なし
変更:配布元の縮小画像を使用。表示枠に合わせたトリミングあり。色調補正・合成なし。
原掲載:https://web.archive.org/web/20161025111153/http://www.panoramio.com/photo/86318626
この写真と表示用トリミングの改変部分は、元写真と同じCC BY-SA 3.0で提供します。
原題:Kurenai Bridge (52509530526).jpg
写真:Raita Futo from Tokyo, Japan / CC BY 2.0 / 2022年11月
変更:配布元の縮小画像を使用。表示枠に合わせたトリミングあり。色調補正・合成なし。
