農と水が支えた秦野
秦野では、きざみたばこの家内工業から水車を使う製造業へと発展し、その後は綿織物なども営まれました。町の産業が変わるなかでも、盆地の水と、人が暮らし働く場所という性格が受け継がれています。[01]

TSUNAGU — HOMES & LOCAL STORIES 22
神奈川県 / 秦野・伊勢原・厚木・愛川・清川
空き家・住宅地の売却と活用
秦野盆地の開けた空、伊勢原の大山、厚木や愛川へ続く山裾の住宅地。仕事へ通う便利さと、自然へ出かける楽しみを合わせて考えられる地域です。古い家を住まいとして渡す道と、小さな滞在拠点にする道を、土地のルールと費用から比べます。
歴史と、いまの暮らし
公的地価を同じ時点で
実務の視点と、再生の道
01 — HOME & LOCAL STORIES
秦野盆地の開けた空、伊勢原の大山、厚木や愛川へ続く山裾の住宅地。仕事へ通う便利さと、自然へ出かける楽しみを合わせて考えられる地域です。古い家を住まいとして渡す道と、小さな滞在拠点にする道を、土地のルールと費用から比べます。
片付けや改修を急いで決める前に、家の来歴、土地の使い方、必要な手入れから考えてみる。住まいとして売る・貸す道と、家族の二拠点利用や宿泊活用を、一軒ごとの条件に沿って比べます。
02 — HISTORY & NEIGHBOURHOODS

秦野では、きざみたばこの家内工業から水車を使う製造業へと発展し、その後は綿織物なども営まれました。町の産業が変わるなかでも、盆地の水と、人が暮らし働く場所という性格が受け継がれています。[01]
厚木の森の里は、住宅に加えて学園や研究施設が立地する計画的なまちとして整備されてきました。地区計画では住宅地の環境と緑を守る方針が示されており、家の活用も街区のルールと一緒に考えます。[02]
1985年には秦野盆地湧水群が名水百選に選定されました。弘法山や渋沢丘陵の散策、鶴巻温泉への寄り道など、身近な自然を楽しむ生活が地域にあります。住宅地の更新も、こうした日常の魅力を残す視点から考えられます。[03][04]
03 — DIFFERENT HOMES, DIFFERENT LIVES
渋沢千村・萩が丘・鶴巻・高森台・森の里・鳶尾・春日台 等
駅への移動、盆地や丘陵の高低差、庭と駐車を一緒に見ます。家族の住まい、二拠点の家、登山後に休む滞在先では、必要な改修と運営の体制が変わります。
日々の通勤や通学と、山へ向かう休日の動きが重なる地域です。住宅地の用途や地区計画、山側の道路と排水を確認し、暮らしに合う使い方を考えます。
計画的な住宅地では、緑や住環境を守るルールも引き継ぎたい資産です。建物の使い道を変えるときは、名称だけで判断せず、敷地がどの街区・用途に当たるかを図面から調べます。[02]
町や工業地へ通う暮らしと、宮ヶ瀬方面の自然を楽しむ暮らしを比較できます。山裾の道路、浄化槽、敷地の水の流れ、不在中の手入れを、家の位置から具体的にします。
04 — REASONS TO SPEND TIME HERE
弘法山や渋沢丘陵では、町を見下ろす眺めや畑のある風景を楽しめます。遠方の山へ向かう日だけでなく、家の近くで歩き、戻って休む休日も思い描けます。[04]
秦野の湧水は、地域の暮らしや産業と結びついてきました。名水の案内や地元の店を訪ねることで、住宅の周辺にある小さな楽しみを見つけられます。家で使う井戸水とは管理や確認を分けて考えます。[03]
鶴巻温泉駅の周辺には、温泉、寺社、美術館などを組み合わせた市の散策案内があります。宿の中だけで滞在を完結させず、地域へ出かける楽しみを伝える手掛かりになります。[05]

05 — LAND VALUES & LOCAL CONTEXT
秦野・伊勢原の駅周辺、厚木の住宅団地、愛川・清川の山側では、通勤と暮らしの条件が変わります。市町の地価指標に加え、駅やバス停への道、駐車場、接道、用途、断熱や水回りの更新費をそろえ、住宅と宿泊利用の総費用を比較します。[13]
2026年地価公示 / 住宅地・市区町村別平均価格
標準地の土地価格をもとにした自治体別の平均です。町丁や分譲地ごとの売値、古家付き住宅の取引価格とは区別して読みます。調査地点の立地と数は自治体によって異なります。
都県が公表した2026年地価公示の住宅地平均価格を原表から転記しました。複数の自治体をまとめた独自平均は算出していません。平均変動率は継続地点の変動率の平均で、今年と前年の公表平均価格同士を比較した変化率とは異なります。標準地数は原表の表記に従い、隔年調査等の注記は原典で確認できます。
200㎡換算は「円/㎡×200㎡÷10,000」。面積による単純な算術例で、個別敷地の形状・接道・造成・権利や建物・解体・修繕の費用は反映していません。
| 市区町村 | 住宅地平均価格 | 200㎡の算術例 | 原表PDF |
|---|---|---|---|
| 秦野市 | 82,600円/㎡ | 1,652万円 | 12ページ |
| 伊勢原市 | 118,600円/㎡ | 2,372万円 | 12ページ |
| 厚木市 | 129,100円/㎡ | 2,582万円 | 12ページ |
| 愛川町 | 50,500円/㎡ | 1,010万円 | 12ページ |
| 清川村 | 37,000円/㎡ | 740万円 | 12ページ |
この指標を手掛かりに、次は駅や道路、敷地の高さ、築年、建物と設備の状態が近い取引を探します。売出価格は募集時の希望額、取引価格は実際の売買の記録。それぞれの時点を確かめ、査定額と必要な工事費を並べると、現況のまま引き継ぐ場合の手残りも考えやすくなります。
国土交通省の取引価格情報を調べる ↗06 — TSUNAGU’S VIEW
実務の視点 — 堤 誠之
丹沢・大山の山麓では、山遊びの拠点としての魅力と、普段の住まいとしての便利さを両方見ます。登山や温泉に近いから宿にする、と決める前に、駐車場のある戸建て賃貸や、定住者への現況売却を数字にして比べたいところです。森の里や鳶尾などの住宅地は、街並みを支えるルールも確認します。宿泊活用を選ぶ場合は、早朝の出発、濡れた道具や靴、清掃と緊急対応まで考えると、必要な改修と続く仕事がはっきりします。
本特集に寄せられた、この地域に関する実務コメントを趣旨を保って編集しています。
エリアの見解 — TSUNAGU編集部
この地域の古い家は、「山に近い宿候補」と「仕事へ通う住宅」のどちらか一方で評価しないことが大切だと考えます。工業・研究の働く場と、丹沢の自然が近い地域だからこそ、家の位置によって向く使い方が変わります。まず住宅としての修繕と賃料査定を取り、宿泊事業にする場合の追加工事・清掃・管理費を重ねる。二つの計画の違いが分かれば、庭や間取りの個性をどこに生かすかを選びやすくなります。
地域の公的資料、地価の原表、上記の実務視点を踏まえた編集部の分析です。
07 — REPAIR & INFRASTRUCTURE
敷地の背後から水が流れ込まないか、側溝や擁壁の水抜きが機能するかを確認します。庭を整える工事と、斜面・排水の安全に関わる工事を分けて見積ります。
窓、浴室、床下、給湯設備を使う季節と人数から調べます。山側や不在期間の長い家は、露出配管の保温、換気、凍結や湿気への管理も考えます。
駐車場拡張、塀、庭木、看板などの変更は、地区計画や建築協定等を確認します。森の里では街区に応じた用途や敷地・壁面等の基準があるため、工事前に所在地から調べます。[02]
雨漏りや構造の傷み、落下や倒壊につながる部分は、使い方を決める前にも対応が必要です。点検した内容、工事の履歴、見積りが揃うと、次の買主や借主に引き継ぐ条件も具体的になります。
08 — SIX CHOICES, ONE HOUSE
勤務先や学校へ通う家として、水回りと生活動線を整える案です。自動車の台数と出し入れ、バス、買物、近隣との関係も含めて使いやすさを伝えます。
山を歩く日と家で仕事をする日を組み合わせるなら、通信、断熱、道具置場を優先して整えます。家全体を一度に改装せず、使う部屋から始める方法もあります。
登山や自転車の客を迎える計画なら、玄関、道具置場、洗濯・乾燥、駐車を設計します。許認可と住宅地のルール、早朝や夜間の音を確認し、管理を担う人が通える範囲で考えます。
工事を決める前の比較
現況の売却査定と、改修・解体後の査定を比べ、工事・片付け・測量・売却までの維持費を差し引きます。先に出す費用と、引継ぎまでの期間まで揃えると、ご家族が選びやすくなります。
現況売却と解体の手残りを試算する →09 — A PLACE TO STAY
秦野・伊勢原は県秦野センター、厚木・愛川・清川は県厚木保健福祉事務所が住宅宿泊事業の相談先です。住宅の要件と年間180日以内の上限、所在地の用途地域や地区計画を確認し、旅館業の許可とは分けて進めます。計画的な住宅地では、静かな住環境を守る使い方が重要です。登山客を迎える場合も、早朝の車の出入り、靴や道具の洗浄、ごみ、清掃と緊急対応まで運営に含めます。
住宅宿泊事業は住宅の要件を満たし、年間180日以内の上限や地域の条例に沿って行う制度です。一棟貸しという呼び方だけでは営業区分は決まらず、旅館業は用途・施設・営業方法に応じた許可等を確認します。[11][12]
用途地域、地区計画、接道、建築、消防、給水・排水を調べ、所在地を管轄する行政へ事前相談します。庭や室内の改装を発注する前に、使える範囲と必要な工事を具体的にします。
予約や鍵を電子化した後も、清掃、設備故障、夜間の連絡、ごみと近隣対応は続きます。移動と駐車、作業の報酬、緊急時の担当まで含めて、住宅賃貸や自己利用の案と比較します。
10 — START WITH WHAT YOU KNOW
所在地・地番、名義、納税通知書、図面、工事の履歴。揃わない資料は、所在と入手先から整理できます。
使う予定、片付け、修繕、維持費、相続の状況。売却に決めていなくても、優先したいことから比べられます。
再建築、農地、道路、地区計画、宿泊営業など、論点に合わせて資料と図面を示し、必要な手順を相談します。
| 相談したいこと | 窓口・公式案内 | 用意したい資料・相談内容 |
|---|---|---|
| 秦野市内の空き家相談 | 秦野市 交通住宅課 0463-82-9642 | 所在地、登記、図面、管理・活用の希望 |
| 伊勢原市内の空き家相談 | 伊勢原市 建築住宅課 0463-94-4782 | 所在地、図面、修繕履歴、用途や活用の希望 |
| 厚木市内の空き家に関する一般相談 | 厚木市 住宅課 046-225-2330 | 所在地、地区計画の資料、家の現況と家族の利用予定 |
| 愛川町・清川村の空き家相談は所在地の町村へ | 愛川町 環境課/清川村 村づくり観光課 | 所在地、道路と給排水、土地建物の資料 |
| 秦野・伊勢原は秦野、厚木・愛川・清川は厚木が宿泊事業の相談先 | 県秦野センター/県厚木保健福祉事務所 | 所在地、平面図、住宅利用の状況、定員と運営計画 |
消防設備は管轄消防とも協議します。受付時間、予約、担当課の連絡先は、リンク先の公式案内で確認できます。
11 — TOOLS & PRACTICAL GUIDES
費用を試す。契約や土地の言葉を知る。地域の歴史と宿の実務を読む。気になることから、TSUNAGUの既存特集へ進めます。
12 — QUESTIONS FROM OWNERS
所在地の用途地域、地区計画、建築協定等を確認して判断します。森の里の地区計画には住宅や学園研究施設などの区分と基準があるため、該当する街区を示して相談します。改修や宿泊営業は、建築・消防・衛生の確認も必要です。
住宅として貸す場合の修繕費と賃料査定を先に整理し、宿泊事業で追加する消防・安全設備、家具、清掃、現地管理、集客の支出を重ねて比較します。所在地の営業条件と、ご家族が負担できる管理の範囲も合わせて考えます。
所在地と、いま分かることから相談できます。名義や権利、建物の状態、残す品と処分する品を整理し、大きな片付けや改修を発注する前に、現況での引継ぎも含めて比べます。
土地としての需要に加え、修繕して住みたい買主の選択肢もあります。現況と解体後の査定、工事費、再建築の条件、税負担と管理費を比べます。危険な部分には早めに対応し、大きな工事は査定や見積りを踏まえて判断できます。
相談できます。住宅や別荘としての売却、戸建て賃貸、家族の二拠点利用などを、立地と建物の条件から比較します。宿泊転用の可否だけで、家の引継ぎ方が決まるわけではありません。
住宅宿泊事業の住宅要件と営業日数、賃貸借の契約、実際の利用形態を確認して検討します。1か月以上という期間だけで旅館業に当たらないと決まるものではありません。所在地の条例・規約と管理体制を含め、管轄窓口へ相談します。
構造、用途、築年、取得価額と使用状況、取得後の工事内容で取扱いが異なります。耐用年数や修繕費・資本的支出の区分を税理士等に確認し、売買契約と工事明細、取得後の収支を合わせて検討できます。
相談できます。家族が使う予定と年間の維持費、今後の修繕を整理し、売却、賃貸、自己利用、宿泊活用、解体、維持管理を比較します。登記・税務・建築・許認可などは必要に応じて専門家と確認します。
13 — TSUNAGU, THE NEXT CHAPTER
売ると決めていなくても。
修繕や土地の条件が気になっていても。
家と、ご家族に合う引継ぎを。
JAPAN REALTOR — PRACTICAL PERSPECTIVE
不動産業界21年目。一棟収益不動産や宿泊施設の売買・事業再生に携わり、旅館法人3社の代表として再生・運営に関わってきました。空き家や空き別荘、企業保養所について、現況での売却・引継ぎから活用の検討まで相談を受けています。
土地の利用条件と、取得・修繕・運営の費用を一緒に考え、必要に応じて登記・税務・建築・許認可の専門家と連携します。
代表者の経歴と相談領域を読む →売却のご相談0120-940-592
ジャパンリアルター株式会社/宅地建物取引業:東京都知事(2)第104145号
14 — EDITORIAL, DATA & PHOTO CREDITS
編集・構成:TSUNAGU編集部(ジャパンリアルター株式会社)。編集確認日:2026年11月1日。官公庁・自治体・観光協会・施設運営者等の公表資料および公的統計をもとに、地域の歴史・暮らしと、空き家の売却・保存活用の視点から編集した専門特集です。地価の対象時点・原典・転記と計算の条件は本文に記しています。実務の視点は堤 誠之から寄せられた地域別コメントを趣旨を保って編集し、エリアの見解は公開資料と実務視点を踏まえた編集部の分析として掲載しています。個別の掲載写真や施設、住宅が空き家・売却募集中であることを示すものではありません。最新の利用案内や個別条件については、各公式情報・管轄窓口にてご確認ください。